せっかく異世界から帰還したと思ったのに何で俺が先生に!?
skia(旧だいふく
帰還した勇者たち
「帰ってきたんだな。」
「うん、やっとだね。」
俺たちは2年前に異世界に勇者として召喚された、色々なことがあった、最初は死に物狂いでスライムやゴブリンを倒したし、たくさんの仲間も失った。
本当に濃かった2年間だったと思う。
「本当に召喚された時の、地球なんだ」
「本当だな、正直俺もびっくりだよ」
2022年5月17日、に俺たちが召喚された、服装も制服のままで、スマホで日にちを確認しても召喚される前のままだった。
「そういえば、学校では私たちの関係は秘密なんだっけ。」
そう話すのは俺の彼女であり、学校では天使や女神と謳われる巫伊織である。
伊織とは異世界で一緒に召喚された唯一の仲間だ。
最初は大変だった、それはもう大変だった。
毎日泣いてばっかで俺が励ましたり、魔物を前にして怖気ずいて死ぬ気で守ったのはいい思い出だ。
彼氏彼女の関係になったきっかけは、伊織の告白だ。
どうも伊織を守ろうと毎日毎日必死に修行するのをひそかに見てたらしく、そんなひたむきに物事に取り組む姿に惚れたらしい。
正直俺も伊織のことはいいなって思っていたので付き合う中になったってわけだ。
「あぁ、だっていきなり学校での有名人の伊織がこんな冴えない奴と付き合ってるって知り渡ったら大変なことになるだろ。」
俺は学校ではいわば陰キャという立ち位置にいた。
「もぅ、そうやって自分を卑下しないでって言ったでしょ、私から見たら輝が誰よりもかっこいいんだから!」
伊織はそう頬を膨らせながら言う。
本当に伊織はかわいいなぁ。
「ごめんごめん」
正直こうやって何でも自分を卑下してしまうのは悪い癖だとは自覚しているが、どうもまだ自分に自信が持てない。
「わかったらいいの、でも学校で輝としゃべれないのは悲しいなぁ。」
「学校終わったら、いくらでもかまってやるからな?」
「わかった」
そう伊織は納得してないような顔で言う。
「まあ、アリスがこっちでも使えるようにしてくれた魔法があれば一瞬だからいいけど。」
アリスとは異世界で俺たちを召喚した巫女のことだ。
なんでも、無理矢理こちらの世界に転移させてしまったのだからせめて力だけでも持って帰ってくれって言われたので、ありがたく持って帰らせてもらった。
「本当にアリスには感謝しなきゃな。」
「うん!そうだね。」
本当に伊織は笑顔がかわいいなぁ、本当に笑ってしまうほど俺も伊織が好きなんだなと改めて自覚する。
ん?なんだ?真っ黒に染められた車がこっちに来てる。
「ねぇ、あれ大丈夫?こっちに向かってくるけど。」
「まぁ、最悪俺たちの身体能力だったら返り討ちにできるだろ。」
俺たちはこっちに帰ってくる前の身体能力があるから並大抵の奴じゃやられない。
黒い車は俺たちの前に止まってきた。
「こんにちは、君たちが帰還した勇者たちかい?」
「「えぇっっっっっ!!!」」
なぜか車から誰もが一回は見たことがある、岸〇総理が出てきた。
せっかく異世界から帰還したと思ったのに何で俺が先生に!? skia(旧だいふく @daifukudao
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。せっかく異世界から帰還したと思ったのに何で俺が先生に!?の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます