エピローグ
『心の闇に沈みし者
己の力の及ばぬ限り
闇より逃れる術は無し
されど
其の者のゆめつくり部屋に真の友現れし時
9人のユメツクリが巡回者と共に真の友と力を合わせ
心の闇より沈みし者を救い出す
我 これを Dream Rescue Team と名付ける』
手元のノートに愛読書から一節を書き写し、掠れて読み取る事のできなかった文字を、自分なりに考えて書き足す。
そのノートを満足げな顔で眺めながら、少年は呟いた。
「なるほど、ね。そういうことだったんだ」
少年の師匠も、そのまた師匠ですら出会った事が無いと言っていた【Dream Rescue Team】。
目の当たりにするどころか、その一員となって『ナナ』を心の闇から救い出した事が、まるで昨日のことのように思い出される。
(元気かな、ユメミ。まぁ、ユメミなら、元気でいてくれるよね)
ノートをタキシードのポケットにしまうと、少年は目を閉じて周囲へとアンテナを張り巡らす。
「ん?なんかおかしいな、あの子の夢。さぁてと、仕事に戻りますか」
誰にともなくそう呟くと、少年は持ち場へと向かうべく、その場から姿を消した。
【完】
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます