第32話 新型コロナワクチン後遺症の患者が急増しているという2022年の記事

早くからコロナ患者の治療をしてきた医師が、控えめにmRNAワクチンのリスクを警告した2022年9月22日の記事から抜粋して記載する。


ワクチン後遺症の駆け込み寺から警鐘 「あなたの体調不良は、コロナワクチンが原因かもしれない」


新型コロナワクチン後遺症の患者が急増している……。2回目までは大丈夫だった人でも、3回目、4回目で急に症状が出る場合もある。これはデマではなく現実である。「ワクチン後遺症の駆け込み寺」と言われる長尾クリニック(兵庫県尼崎市)長尾和宏医師(当時)が、医療現場で診察した事例をもとに、新型コロナワクチンの危険性を警鐘する。


デメリットだけ! 子供にワクチンを打ってはならない


2022年1月、厚労省は5歳から11歳の子供への新型コロナワクチンの接種を承認し、8月には厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会において、子供たちへの新型コロナワクチン接種について「努力義務」を課すことを決定した。


これに対して「全国有志医師の会」は、22年3月に全国1741の自治体の首長に内容証明郵便を発送し、「接種券の送付ではなく、接種案内の送付に変えてほしい」とお願いした。さらに、8月には「努力義務」規定を見直すよう緊急の声明を発した。


というのは、mRNAワクチンには見逃せない副反応や後遺症(ワクチン後症候群)があることがわかってきたから。


ワクチン接種はあくまでも任意。しかし、家庭に接種券を送付するこれまでのやり方では、同調圧力を感じる親も多い。そこでまず「案内の送付」だけにとどめてほしい、と要請した。結果、全国79の自治体では接種券の一律発送が接種案内の送付に変更された。


新型コロナウイルス感染症では子供は一般的に重症化しないことが知られている。これまで新型コロナで亡くなった子供は全国でも数えるほど。


一方で新型コロナのワクチンについては、すでに多数の子供たちが接種後に重篤な症状を呈しているほか、亡くなった子もいる。22年6月の「ワクチン副反応検討部会」資料によれば、5歳以上18歳未満の未成年者の新型コロナワクチンによる副反応報告は914件、重篤者は284件、死亡者も5件に上っている。


ワクチンの接種後に発症し、1カ月以上も重篤な症状が続く症例を「ワクチン後症候群(PVS)」と呼んでいる。この症候群の症状は、一般的な副反応とは異なる。


①手足が思うように動かない、歩けない

②人の話が理解できず、本が読めない(認知機能低下、ワクチン認知症)

③強い倦怠感のため、1年以上も寝たきり状態が続く


このような障害が1カ月以上続き、1年経っても回復しないとか、ヤコブ病と診断されて死に至ったケースもある。こうしたワクチン後症候群に当たる患者数は、厚労省の発表よりも実際にははるかに多いと思われる。しかし、国はまだそのような病態の存在そのものを認めていない。


厚労省の発表によると、日本でワクチン接種の直後に亡くなった方は、大人を含めて約1600人(当時)だが、私は全国で1万〜2万人の死者がいて、後遺症患者がその10倍、さらに因果関係が証明できないワクチン関連患者がその何倍もいると考えている。


5歳から11歳の子供は新型コロナにかかってもほとんど重症化しない一方で、ワクチン接種のメリットはなくデメリットが大きいことがわかってきた。

「子供には接種すべきではない」と判断するのが当然ではないだろうか。


といっても、ワクチン接種を受けた子供がすべて何らかの異常を訴えるというわけではなく、ワクチン接種で重篤な症状となるのは、おおむね100人に1人。

傾向として、体が弱いとかアレルギーのある子の方がワクチンによる危険が大きいということは言える。


ワクチンの接種後には、少なからぬ人に無視できないワクチン後症候群が現れている。私がそのことに気付いたのは、2021年9月頃のこと。クリニックに来院される患者さんのなかに、ワクチン接種の影響ではないかと疑われる症例が出はじめ、11月頃になるとその数がぐんと増えた。


私のクリニックでは当初は「95歳以上の高齢者や要介護度4以上の方には打たない」と制限をつけながら、希望されるかかりつけの患者さんにワクチンを接種した。私自身も2回接種していたが、後遺症が多いため、3回目からは一切やめた。


新型コロナワクチンを開発した米ファイザー社はアメリカ食品医薬品局(FDA)から認可を受ける際、「ワクチン接種により引き起こされる可能性のある副反応」として、1291の症状をリストアップしている(ただしFDAは承認直後、この情報を公表していなかった)。


新型コロナでは、感染から回復しても倦怠感や味覚障害などの症状が長期間続くとか、感染から数カ月後に脱毛や睡眠障害など後遺症と呼ばれる症状が報告されており、それらはファイザーがリストアップした症状に含まれる。実はワクチン後症候群でも、まったく同じ症状が見られる。


厚労省や薬事審議会は本来、ワクチン接種後の副反応が長期にわたり長引く可能性を告知する義務があったはずだ。しかし実際はその作業を怠り、現実にワクチン後症候群が多発する今も、因果関係を認めていない。


今、多くの人がワクチン接種後に新型コロナに感染している。タレントの山田邦子さんは4回目のワクチンを接種した翌日に感染が判明し、岸田文雄首相も4回目のワクチン接種の9日後に発熱、陽性が判明している。これは何を意味するのだろうか。


ワクチン接種によって、より感染しやすくなる感染増強抗体、つまり悪玉抗体が産生される人がいるのではないかと考えられる。あるいは、免疫力全体が低下した可能性がある。


また、私が診たなかでは、1回目、2回目のワクチン接種後には副反応が出なくても、3回目、4回目で問題が起きる人はたくさんいる。mRNAタイプのワクチンの接種を繰り返すことで、ワクチン後天性免疫不全症候群(VAIDS)を発症する可能性を示唆する論文も出ている。


日本の人口動態統計で気になるのが、超過死亡の多さだ。


日本では例年130万人ほどが亡くなっているが、21年の死亡数は約145万人と、前年より7万人以上増加した。続く22年の最初の3カ月ではさらに増え、通年では例年に比べ61万人から72万人も死者数が多くなると予想されている。


この3年の間に繰り返された外出自粛要請によりフレイル(高齢者の虚弱化)やうつ病、自殺者が増加したこと、さらにワクチン接種に伴う免疫力低下に起因する自己免疫性疾患などの諸疾患、特に誤嚥(ごえん)性肺炎や老衰の増加が要因である可能性が考えられる。


もし大規模な健康被害が出ているなら、政府は早急にデータを横断的に精査し、ワクチン後症候群の病態解明と治療法開発、そして被害補償を行うべきだろう。


改めて問う、本当に必要なワクチンとは?


ワクチンにより天然痘の撲滅に成功したことが大きな成功体験になり、医学の世界ではワクチンに対して過剰な期待が寄せられていると感じる。しかし本当に必要なワクチンと、そうではないワクチンがあるはずだ。


本当に必要なワクチンとは、風疹やおたふく風邪など、子供のときに1度か2度接種することで、ほぼ終生にわたって免疫を得られるものだ。


しかし、今回のように半年ごとに何度も打ち続けなければならないものを「本当に必要なワクチン」と呼んでいいのだろうか。しかも新型コロナワクチンはまったく新しいmRNAタイプで、人体への長期的な影響はまったく不明だ。


通常、新薬は厳しい臨床試験により、副作用と効果を慎重に見極めてから薬事承認される。しかし今回の新型コロナワクチンは、国内の臨床試験を免除し特例承認された。日本人を対象とした検証は行われないまま、体質も体格も大きく異なる米国人と同じ量が使われている。そのうえ後遺症や長期的な安全性などのネガティブな情報を無視したまま、強引に接種推進が行われている現状は異様だ。


国はワクチン後症候群という「薬害」の存在を認め、診療体制の整備と被害者への補償を行うべきだ。コロナ後遺症は傷病手当金や労災適応だが、ワクチン後症候群は何の補償もないため困窮されている方もいる。また、9月から努力義務とされた子供への接種を早急に見直すべきだ。


現在の日本では、ワクチン接種推進が唯一の正義になっている。接種を希望する患者さんに話を聞くと、「だって、ワクチンを打て打てとテレビで毎日やってるやろ」という方がほとんどだ。テレビに出ている医者や識者は全員が口を揃えて「ワクチン接種を」としか言わず、デメリットはほとんど報じられない。


熟慮のうえ接種するかどうかを決めてほしい


ワクチン後症候群の実態がほとんどメディアに取り上げられないのは、まるで言論統制があるかのようだ。しかし、自分と家族の身を守るためには、多様な情報に触れ自分の頭で考えることが何よりも重要だ。


たとえば新型コロナワクチンの5歳から11歳児への接種比率を見てみよう。


読売新聞が22年8月初めに行ったアンケート調査では、新型コロナワクチンの子供への接種率は、東北地方は軒並み30%以上なのに対し近畿地方は10%程度にとどまる。近畿地方では「大本営発表」以外の情報に触れる機会が相対的に多いからではないか、と私は推測している。


ワクチン後症候群で短期記憶が障害された大学生は「リモートで授業を聞いても、勉強をしても、すぐに忘れてしまう。このままでは中退せざるをえない」という不安を訴えた。


接種の翌日から学校に行けなくなったという小学生は、1カ月間入院しても医者からは「原因不明」としか言われなかったそうだ。診察中にその子の目から涙が溢れてきたのを見て、私ももらい泣きしてしまった。


ワクチンを接種したために学校に行けなくなった小学生、中学生、高校生、大学生は、これからの人生をどう生きるのだろうか。「もう、死にたいです」と泣く親子に、どう声をかければいいのだろうか。


ワクチン後症候群の深刻さは、自分や家族が被害者になって初めてわかるものだ。だからテレビや専門家を妄信するのではなく、「自分の体は自分で守る」という意識を持ち、一人ひとりが自分の体質を考え、熟慮のうえ接種するかどうかを決めてほしいと思う。


以上、上記の記事を2022年9月22日に寄稿した長尾和宏氏は、2023年12月3日になってもコロナワクチン薬害が拡大する日本の現状について次のようにXに投稿している。

「結局、患者側に立ち寄り添う医師と、論文やエビデンスを振りかざし患者を傷つけても平気な医師の二つに、完全に分かれた。

圧倒的多数である後者の精神分析は、中川淳一郎さんに期待したい。

冷静にとか穏やかにと、傍観に逃げ込む医師も後者。患者の痛みが分からない。そんな類も医者の資格無し。」

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