第20話 mRNAワクチンの開発・製造・販売の実態(3)
「ADE」はワクチン製造をやっている方にとっては常識だということだが、厚労省のサイトでは次のように書かれている。
ワクチンを接種した人が変異株に感染すると重症化しやすい(抗体依存性感染増強(ADE)になりやすい)のは本当ですか。|Q&A|新型コロナワクチンQ&A|厚生労働省
変異ウイルスに対するものを含め、現在までに、新型コロナワクチンを接種した方に抗体依存性感染増強(ADE)が生じたという報告はありません。
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0093.html
現時点ではADEの懸念はないと考えられます。
ADEは中長期的なリスクとして考えるべきもので、半年後、1年後、2年後、5年後、10年後などに渡って経過観察しなければ分からないので、「現時点ではADEの懸念はない」と言えても、近い将来起きる可能性は否定できないのだ。
ADEに関して、大阪大学の荒瀬尚教授を中心とした微生物病研究所・蛋白質研究所・免疫学フロンティア研究センター・感染症総合教育研究拠点・医学系研究科等から成る研究グループによって、新型コロナウイルスの感染を増強する抗体を発見したという、極めて重要な発表があった。
新型コロナウイルスの感染を増強する抗体を発見―COVID-19の重症化に関与する可能性― | 国立研究開発法人日本医療研究開発機構
https://www.amed.go.jp/news/release_20210525-02.html
こちらの研究成果のポイントは次の通り。
・新型コロナウイルスに感染すると、感染を防ぐ中和抗体ばかりでなく、感染を増強させる抗体(感染増強抗体)が産生されることを発見した。
・感染増強抗体が新型コロナウイルスのスパイクタンパク質の特定の部位に結合すると、抗体が直接スパイクタンパク質の構造変化を引き起こし、その結果、新型コロナウイルスの感染性が高くなることが判明した。
・感染増強抗体は中和抗体の感染を防ぐ作用を減弱させることが判明した。
・新型コロナウイルス感染症(COVID-19)重症患者では、感染増強抗体の高い産生が認められた。 また、非感染者においても感染増強抗体を少量持っている場合があることが判明した。
・感染増強抗体の産生を解析することで、重症化しやすい人を検査できる可能性がある。 また、本研究成果は、感染増強抗体の産生を誘導しないワクチン開発に対しても重要である。
今まで知られていたFc受容体を介したADEとは全く異なり、「スパイクタンパクの特定の部位に結合」することで感染性を高めることが明らかになったことで、感染増強抗体の産生を誘導しないワクチン開発に対して、非常に有益となる情報が与えられた。
スパイクタンパクの構造は、3量体(青色、水色、黄色)をとり、S1とS2の2つの領域から成り立ち、 S1領域は、さらに「RBD」と「NTD」に分けられる。
RBDに対する抗体は、ヒトの受容体であるACE2との結合を阻害することにより、新型コロナウイルスの感染を抑える中和抗体として重要な機能を担っていることが分かった。
それとは逆に、ACE2の結合性を増加させる抗体(感染増強抗体)がNTDに対する抗体の中に存在することが判明。
更には、これらの感染増強抗体は、中和抗体によってACE2が結合を阻害する機能を弱めることが判明。
つまり、感染増強抗体は、それ自身がACE2との結合を強めるだけでなく、結合を弱めるための中和抗体の効きまで悪くするという厄介なもの。
そして、感染増強抗体は実際に新型コロナウイルスのヒト細胞への感染性を顕著に増加させることが判明。
更なる研究により、感染増強抗体が認識するNTDの特定部位(NTD下面)までが明らかになる。
感染増強抗体があると、NTDの下面にくっついて引っ張られることによって、RBDの結合部位が開かれて、ACE2に結合しやすくなるというもの。
また、新型コロナの患者における感染増強抗体と中和抗体を測定して解析したところ、重症患者では感染増強抗体が高い傾向が認められた。
そして、非感染者においても感染増強抗体を持っている人が存在することも判明。
したがって、感染増強抗体を持っている人の自然感染やワクチン接種によって、感染増強抗体の産生が高まる可能性が考えられる。
この研究結果に関して、ニュース番組「ABEMAヒルズ」が、大阪大学の荒瀬教授に聞いたところ、次のような発言があった。
最近よく言われている変異型ウイルスは中和抗体のエピトープ(抗原の結合部)に変異がかかって、なくなってしまうことがある。 それと比べると、基本的には増強抗体のエピトープがなくなる状況はほとんどみられない。
将来的に、変異型ウイルスがどんどん出てきて中和抗体が効かない状況になると、増強抗体の方がよく効くようになる事態はあり得るかもしれない。
これらのことから、新型コロナのワクチンは、少なくともスパイクタンパクのNTDの下面は除外して設計されなければ、いつ爆発するか分からない時限爆弾を身体に入れることにもなりかねない。
ところが、ファイザー社もモデルナ社も、スパイクタンパクの全長をコードするmRNAを有効成分としており、感染増強抗体と結合するスパイクタンパクのNTDも身体の中に作られるということ。
もし、知らなかったなら今すぐにでもワクチンのmRNAのコードを見直すべきところだが、その気配はまったくなく、敢えて残しているとしか考えられないくらい、定期接種ビジネスへの有効活用の方に熱心な様子。
mRNAワクチンの最大の問題点は、単純に未知の技術でリスクが分からないというだけでなく、ADEのリスクを分かっていながら、改善することなく初期の問題品を使い続けていることだ。
製薬会社と政府の契約では製薬会社が免責されるため、政府は問題作の返品も出来ないから、なんとしても消費することに力を注いでいるようだが、10年前の新型インフルエンザの時のように捨てた方がよいと考える。
以上が、2021年秋の時点で書かれた、mRNAワクチンの実態を解説したレポートだ。マスコミがこのレポートの内容を報道していれば、多くの国民、特に医師達がワクチン接種に慎重になっていただろう。
さらに、ビル&メリンダ・ゲイツ財団が、モデルナ社に2016年に2,000万ドルの資金援助、バイオンテック社に2019年9月に多額の資金援助を行ったこと、2019年10月18日にニューヨークで開催された「"EVENT201" A GROBAL PANDEMIC EXERCISE」というイベントのスポンサーだったことは、この財団がコロナ禍を創り出した関係者の一員だと疑う根拠になる。
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