15

「俺のこと好きじゃないのか? 残念だな……」


「ん?」


 急にそんな事を言ってくると、彼は切なそうな表情で悲しみに暮れていた。その姿を見て、彼に対しての愛情が蘇った。


 真っ先に下に降りると彼の両手を握ってジュンは答えた。


「好きに決まってるじゃないか!! テルキ君を世界で一番『大好き』なのは、このボクだって前にいったよね! わすれたの!?」


「ああ、そうだよな。俺の事が大好き何だよな。てっきり嫌われたのかと思ったぜ。俺も愛してるぜ、マイハニー♡」


 そう言って涼し気な流し目でキザ風に話した。顎クイして、じっと見つめるとジュンは胸の急にドキドキして頭の中かホワホワしてきた。勢いに身を任せて瞳を閉じてキスをせがむと、あっさりかわされた。

 

「今から良いもん見せてやるよ。ついて来い」


 テルキが急に目の前から離れると、ジュンは前のめりで地面に倒れた。


『いった!』


「何やってるんだ? 置いてくぞ!」


「あたた〜! ちょっ、ちょっと待ってよ~! おいて行かないでよ〜! テルキく〜ん!」


 目の前をさっさと歩く彼を後ろからトコトコと歩いてついて行った。しばらく歩くと急にテルキは目の前で止まった。彼の背中にぶつかるつと、ジュンは鼻を擦って痛がった。


「も〜! テルキ君、急に止まらないでよ〜!」


「ホラ、あれを見ろ」


「え……?」










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