第7話顔

深夜2時。


そろそろ寝ようと私は部屋の電気を消し、寝床についた。


目を瞑ると暗闇の中に微かに何かが光って見える。


「アレはなんだ?」


よく分からない。


目を開けて光源を探すが、そのようなものは見当たらない。


私は再び目を閉じた。


さっきよりも近づいて来ているようだ。


私は目を開ける。


やはり部屋にオカシイところは見当たらない。


目を閉じる。


より近くにソレが見えてきた。


なんとなく分かった。


ソレは顔のようだ。


気味が悪い。


だがそれ以上に好奇心が湧いて来た。


どんな顔かハッキリ見てみたい。


私はそう思ってしまった。


目を開ける。


そして私はすぐに目を閉じた。


まだ小さいがどんな顔か分かった。


老婆の顔だ。


微笑んだシワくちゃの老婆の顔が数メートル先の暗闇に浮かんでいる。


私は深呼吸しながら目を開けた。


次はきっとすぐ側に見えるはずだ。


額に汗が流れる。


私は静かに目を閉じた。


老婆の顔が目の前にあった。


老婆が目を見開き、口を大きく開けて


「あ~~!!死んだ!」


老婆と思えないほど異様に高い声でそう叫んだ。


あまりの叫び声に私は目を開けた。


老婆の醜悪な顔が頭から離れない。


その日は朝まで寝ずに過ごした。


今日はまだいいんだ。


一日目だから。


これからあの老婆が現れると思うと、私は眠れない。



















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