第5話布団で待つ者

私が寝ようとすると、いつもそいつは布団で寝ている。


顔色の悪い細い男がこちらを見つめながら横になっているのだ。


歳は40代くらいだろうか。


とにかく身体が細く、ガリガリに痩せている。


異様な身体、私の布団に寝ているのが気持ち悪くて、追い払おうとした。


物理的に触れない、念じても消えない。


何をしてもそいつは布団から動かないのだ。


最近は私自身が慣れてきてしまったのか、そいつの隣りで寝るようになった。


目が覚めたときに、そいつの顔が目の前にあるときは本当にビックリする。


危害を加えてくるわけではないのだが、気分が悪い。


こうなったらもう一個布団を買おうかと最近は考えている。

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