合唱団

4年生の最初の音楽の授業の時に、1人づつ歌を歌わされた。

そして、クラスから3人、少年少女合唱団に推薦された。

わたしも、その3人の中に含まれていた。


わたしは、その日、学校からスキップしながら家に帰った。


2人のママも家に帰ってきて、夕食になった時に

「ママ~!わたしね~!今日ね~!学校でね~!」

「どうしたのよ~?」

「なんだか、めっちゃ嬉しそうやないの~?」


「えっとね~!音楽の授業でね~!ひとりづつ歌を歌ってね~!」

「音楽の授業やもんね~」

「歌も歌うわよね~」


「それでね~!その時にね~!」

「あっ!シチューさめちゃう...」

「ほんまや!はよ食べな...」


「音楽の先生に少年少女合唱団に推薦されてん...」

「えーっ?凄いやんっ」

「それで嬉しそうやったんか~...」


「あやめっちと、よう似てるなあ~」

ってナオミンママは言っている。

「ほんまやわ!ほんまに、そっくり...」

ってあやめっちママも!

2人でめっちゃ嬉しそうに笑っている。


「わたし、やっぱり、あやめっちママと似てるのかな?」

って思った。

「ユーリ姫も、そんなこと言ってた...」


妹のミコは、わたしの部屋をめっちゃ好きみたいで、いつも、わたしの部屋に来る。

そして、いつも、部屋にいる着物姿の可愛い女の子と、めっちゃ嬉しそうにしゃべっている。

着物姿のイセちゃんは、たまにミコのことをヒミコって呼んだりしている。

でも2人とも、めっちゃ仲良く、歌を詠んだりしながら遊んでいるから、良いかなって思っている。


わたしは、ミコとイセちゃんの遊んでいる間は、ひとりで絵を描いている。

たまに、2人は、わたしの描いてる絵をのぞきこんで、嬉しそうに笑っいる。


それから2人で

「ミクっちの絵をそろそろ屏風に描いてもらいましょうか?」

「あらっ!それはいいですわね~!わたしも、そう思ってたところなのです~」

とか言って、話をしているけど、わたしは気にせず絵を描いている。


少年少女合唱団で、タカラヅカ歌劇団とコラボさせていただけることになった。

タカラヅカ歌劇の中で、少年少女合唱団として舞台にちょこっとだけ出ることに...

わたしよりも、ママたち、めっちゃ喜んで、めっちゃ興奮して騒いでいる!


地元のテレビ番組にも出演することになって、スタジオに行って、歌を録音した。

「はいっ!OKですーっ!」

って一発でOKになったから

「えーっ?もっと何回も歌いたいーっ!」

って思った。


タカラヅカの舞台に立ったら

「ウワーッ!」

って言ってるママたちの声、客席から聞こえてきて、こっちに向かって、めっちゃ手を振って喜んでる。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る