「霊って、なんなん?」

ってママたちに聞いてみた。

「時空を超えた、誰かの想いとか...」

「その土地を愛していた人の、その気持ちだとか...そういうものの残像とかなのかしら...」

「だから、ミクちゃんの部屋の霊なら、昔、その場所にいた人の、その場所を愛している気持ちだとか...」

「それで、その場所を守ろうって思ってくれてる気持ちのようなものだったりだとか...」

「へぇー!でも、なんとなく、優しくて、あたたかな感じするから、やっぱり、この土地を愛している人の気持ちなのかもね~」


ある日曜日、みんなでお昼ごはんを食べていた。

そしたら、家の近くをたまたま通りかかったお姉さんが家に来た。

「あの~...」

って、そのお姉さんは言っていたので

「なんでしょうか?」

ってママたちは、そのお姉さんに聞いていた。

「わたしは、けっこう自分で霊感を持ってると思ってるのですけど...」

って、お姉さんは話しはじめた。

「はい?」

ってママたちも聞いている。


「こんなに強力な霊の存在を感じた家は、今までありません...」

って言っている。

「えっ?強力な霊?...ですか?」

「あっ、はい!とても強力な霊の存在を、こちらの家から感じましたので...」


「どういった霊なのでしょう?」

「家全体は、大きな力で守られています...」

「大きな力で?」

「はい!この場所に存在している大きな霊に守られている感じです...」

「えーっ?そうなんですか...」


「それから、お2階からは、なんとなく、歌を読まれている方の霊を感じます...」

「歌を読まれている方の?」

「ええ!昔の時代の歌人のお方でしょうかね...」

「えーっ?どなたなんでしょうかね~?」

「ちょっと、そこまでは、わかりませんけども...」

って言って、そのお姉さんは帰っていった。

「いきなり失礼いたしました...」

って言って...


「いえいえ...わざわざ、ありがとうございました...」

って、ママたちは、そのお姉さんにお礼を言っていた。


ママ2人は、びっくりして顔を見合わせていた。

「でも、なんとなく、そんな感じはしてるわね~」

「そうなのよね~」

って話をしている。


わたしは、ミコに

「うわーっ!やっぱり、お歌を歌っている人、いるみたいだね~!」

って言ってみた。

「そうだよー!いるよー!お着物を着ているよー!」

「えーっ?ミッキャン、そんなのわかるのー?」

「めっちゃ可愛い人だよー」

「えーっ?そうなのー?」

「いつも、みんなのこと、じーっと優しく見ている...」

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