朝ごはん

部屋で、ナオミン、空里、ママ、パパといっしょに、ひさしぶりに色々と話をしていた。

めっちゃ3000年の話で盛り上がっていた。

空里、ママ、パパは、1年前に、すでに目覚めていたから、3000年のこと、めっちゃ良くわかっている。


「空里は、1年間、何してたの?」

「おもに、今までの歴史の勉強だよ」

「そうなんや」

「あやめっちも、これから、お勉強始まるよっ!」

「えーっ?まじかーっ」

「いろんなふうに進化発展してるからね~」

「凄いやろなーっ!めっちゃ興味あるわーっ」

「もう、それこそ、いろんなジャンルで進化しているからねっ」

「そやろなーっ」


そしたら、キュイ~ンっていう音とともに、部屋の丸くて可愛いドア、一瞬で開いた。

部屋のドアは、ボクからしたら、めっちゃ未来的で、見たこともないドア。

部屋そのものも、見たことない雰囲気の空間になっている。

テーブルも、イスも、何もかも...


そして、部屋にぞろぞろと何人かの人、入って来た。

「うわっ!未来の人や!初めて会う未来の人なんちゃう?未来の人って、どんなんなんやろ?顔もちがうし、しゃべり方もちがうんやろか?」

って思うと、めっちゃドキドキしてきてもうた!

「あいさつは、どう言うんやろな?『こんにちは~』で、ええのかな?それとも、なんか新しい言い方あるんやろか?『こんにちは~』なんて言って、そんなん古くさい古語やったら、どないしょ!恥ずかしいやんっ!何か、今、流行りの言葉あるんやろか?」


うわっ、だんだん、未来の人たち、ボクのほうに近づいて来てる~!

「しゃべくり、めっちゃ早くて、聞き取れなかったら、どないしょ!そもそも、何を言ってるのか、わからんかったら、どないしょ!」


「あやめっち、おはようございます!」

「起きられましたか?良かったですね!」

「きゃあああ、あやめっち!」

「うわ~!また、あやめっちと会えたあああ」


「きゃあああああ、なんで~?なんで、みんなおるの~?」

「うふふふふふ」

「おほほほほほ」

「えへへへへへ」

「いひひひひひ」


「これドッキリなん?そうやろ!ドッキリなんやろ!今、実はまだ2155年なんちゃうの~!そうやろ!ぜったいそうやわ~!」


「そんなこと、しませんよっ」

「そうですわよっ」

「そうやで~」

「そんな、高価な装置使って、ドッキリなんて、せえへんって」


アナ王女様とユーリ姫とミールちゃんと香絵ちゃん、みんな笑ってた。


「なんで、みなさんお揃いで、いらっしゃるんですか~?まさか、みなさんも?...」

「えへへ、空里ちゃんといっしょに、みんなで来ちゃいました...」


「えーっ?...みなさん、お変わりなく...ご機嫌うるわしゅう...」

「でも、4人は、ついさっき目覚めたばっかりなんですけどね...」


「あっ、そうだったんですねっ...みんなともう1回、朝ごはん、いっしょに食べたいですよね~。3000年、2回目の朝ごはん!トーストに目玉焼きにベーコンに、あとサラダとスープの、モーニングセットお願いします」

「じゃあ、みんなで食べましょう」


そしたら、またまた、部屋の丸くて可愛いドア、プシューッていう音とともに、一瞬で開いた。

部屋にぞろぞろと人、入って来た。


「うわっ!またかっ!こんどは誰やあ?誰なんやあああ?空里は、いったい誰を連れてきたんやあああ」

って思って見てみたら、みんな、なんだか、めっちゃシュッとした感じで、シュッとした服を着てる。


「朝食です!どうぞ...」

って言って、テーブルに朝食を運んでくれていた。


「うわっ!ほんまの未来人ちゃう?」

って思って、ほんまにめっちゃドキドキしてもうた。


テーブルに朝食を置いたら、みんな、部屋から出て行ってもうた。


「あの人たちは未来人なんですか?」

って、部屋にいるみんなに聞いてみた。

「そうですよっ!未来の方たちです」

「えーっ?めっちゃ変わったカッコ良い服、みなさん着てらっしゃいましたね」

「みなさん3000年の方たちでいらっしゃるんですから...」


「早く朝食いただきましょう!」

「スープも、さめちゃわないうちに...」

「ていうか、もしかして、さめないんとちゃいますやろか?」

「そうやで!3000年やったら、スープも、ぜったいに、さめないと思うで!」

「いつまでも、あたたかいままのスープなんでしょうね...きっと」

「美味しく、いただきましょう!」

「いただきま~す!」


「うわっ!うまっ!」

「なに、このスープ?」

「めっちゃうまいやんっ!」

「めちゃめちゃ美味しいですわね~」


「サラダも、めっちゃうまいっ!」

「なに、この野菜?」

「ほんとに!なんで、こんなに美味しいんでしょうか?」

「野菜そのものも美味しいですけど、ドレッシングもまた、凄く美味しいですわね~」

「ほんまに!美味しすぎるわっ!」


「なんなん?このトーストの美味しさ!」

「こんなに美味しいトースト、今までに食べたことありません」

「そりゃそうでしょうよ」

「この、ふわふわとした、めっちゃ柔らかな食感...」

「それにバター!」

「それにジャムも!」

「うわーっ!なんなんだーっ!」

「なんなんだーっ!これはーっ!」


「それに、なんなんだーっ!この目玉焼きはーっ!」

「なんで、目玉焼き、こんなに美味しいんやあああ」

「これは目玉焼きで、いいんですよね~?」

「と、言いますと?」

「べつの呼び方、なんか、べつの名前ではないですよね~?」

「たぶん目玉焼きでしょ~!知らんけど」


「それに、このベーコン!」

「なんなの?このベーコン」

「こんなに美味しいベーコン、今まで食べたことないわーっ!」

「そりゃそうでしょうよ」

「これはベーコンでいいんですよね?」

「と、言いますと?」

「いや、なんか、べつの名前になってたり、してませんよね?」

「ベーコンはベーコンとちゃいますか?知らんけど」


みんなで9人。

2155年や2156年頃の人たち、この部屋に9人。

みんなで、仲良く朝食を食べている。

3000年の朝食を!


でも、どうも、3000年の人たちは、ボクたち2155年頃の人たちのための朝食を作ってくれてるんちゃうやろか?って思った。

2155年頃の人たちの食べてる朝食。

2155年頃の人たちの、お口に合うようにと作られた朝食。

わざわざ、みんなのために、作ってくれたんかな~って思った。

3000年の人たちは、もっと違う、進化した朝食を食べてるんちゃうやろかって思った。


空里とママとパパだけは、1年前に目覚めていたから、空里に

「3000年のいつもの朝食って、やっぱりこんな感じなん?」

って聞いてみた。

「いつもの朝食は、これとはまたぜんぜん違うよーっ!」

「やっぱり、みんなに合わせて、作ってくれてはるの?」

「そうみたいだよ~」


「あやめっち、私といっしょに、お城でさっそくお仕事いたしましょう!早く行きますよっ」

アナ王女様に朝食中に、せかされてしまった。

「お城でお仕事ってことは、もしかして...朝から、あっちのお仕事ですか?」

「あっちと言うのは、どのお仕事のことを言ってるのでしょうか?」

「普通は夜にやる、あっちのお仕事のことです...」

「そうですよっ!早く行って始めますよっ!もう、わたくしは、あやめっちと、したくて、したくて、たまりませんっ!」

ボクは、アナ王女様に手をひっぱられて、2人でお城に向かった。3000年のお城に。


「いいな~。アナ王女様は...」

ユーリ姫とミールちゃんと香絵ちゃんとナオミンの声を後ろに聞きながら...

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