マッチャマ
ユタポンは文学部の演劇で学んできた。
お笑いの大好きなユタポンは、お笑いの芸人になる。
ユカリンは文学部の美術で学んできた。美術館博物館学芸員の資格を取得して、美術館に就職する。
ボクは文学部と服飾部の両方を行き来して、いろいろ学んだ。
明日は学校の卒業式だ。
ボクはユタポンと、学校のすぐそばにあるミルフィーユ・ホテルに行ってみた。
めっちゃ可愛いホテル。
ユタポンとチェックインした。
卒業式前日に、学校近くのミルフィーユ・ホテルに泊まって、卒業式にいっしょに出るのは、入学して教室で、最初に2人出会った時からの約束やったからな~。
約束果たせて良かった!
部屋に入って、それから、卒業式のための服を準備した。
ボクはジャケットとスカートを揃えて部屋に置いておいた。
ユタポンは、なぜか恐竜のコスプレを準備している。
「なんでユタポン、明日の卒業式で、恐竜になるん?」
って聞いてみた。
「恐竜で卒業式に出ようと考えていたのは、学校に入学した時からやで!」
「あ、そうなん」
「あやめっちと同じクラスになって、教室で会って、その時に、卒業式には、あやめっちといっしょに出て、恐竜になったるで~って思ったから」
「あははは、そうなんや」
「あやめっち、ほんまにありがとう」
「えっ?なんで?」
「なんで?やないよ...あやめっちのおかげで卒業できるんやから...」
「ほんま?」
「あやめっちと出会えて、いっしょに勉強してきたからやないの~」
「それはボクもいっしょやでーっ」
「そうなん?」
「ユタポンと出会って、いっしょにやってきたから、今のボクは、こうして卒業式を迎えられてるんやから...」
「ほんま?」
「ほんまほんま」
「それなら良かった」
「しかも、ユタポンと演劇部を復活させて、演劇部の活動できて...最初に学校入った時には演劇部に入ろうなんて思ってなかったんやから...ユタポンのおかげやわ」
ミルフィーユ・ホテルの最上階にある展望レストランに行った。
ステーキとサラダバー。
ワインで乾杯した。
翌朝、ホテルでモーニングを食べた。
それからボクはスーツに着替えた。
ユタポンは恐竜の着ぐるみを着て、恐竜になっている。
「よっしゃ!行くぞーっ!」
卒業式のために学校に向かった。
歩いてすぐやけども...
ユカリンと学校で会った。
ユカリンは魔法少女っぽい格好をしている。
「あやめっち~」
って叫びながら誰かに後ろからギュッと抱きしめられた。
楓ちゃんやった。
「みなさん、今日はご卒業おめでとうございます~」
「あっ!楓ちゃん!ありがとう~」
「こちらこそ、みなさん、ありがとうございました~」
楓ちゃんは、顔を紅くさせて、めっちゃ泣いている。
3人で体育館に行って、席に座った。
卒業式、始まった。
めっちゃ御世話になった先生方のお話とか。
卒業式のあと、ボクは寮に戻った。
寮長さんと玄関で会った。
「あやめっちも卒業なんですね~」
「寮長さん、今まで、いろいろありがとうございました」
「最初に寮に入って来た時、お母さんに
『人の話を聞く時に、ポケットに手を入れるな』
っておこられて、プーッて、ほっぺたふくらませていた、あやめっち、めっちゃ可愛くて...」
「ああ、たしか、そんなことありましたね...」
「その時、お母さんに
『あんたはフグか?』
って、つっこまれてて、めっちゃ笑ってしまいましたよ...」
「あははは」
「あやめっちの部屋は、アナ王女様も学生時代に暮らしてらした部屋なんですよ~」
「えーっ?寮長さんは知ってらしたんですか?」
「わたししか知りませんけどね...」
「部屋の備え付けのタンスには、アナ王女様の、ピンクのハート、描かれてありますよ」
「えっ?それは知らなかったです」
「ボクしか知りませんけどね...」
「あははは、そうですね...」
「ご卒業、本当におめでとうございます」
「ありがとうございます」
それからボクは部屋に入った。
荷物を片付けて、部屋を出なければならない。
もう卒業だから...
ボクはアナ王女様のピンクのハートの横に、ボクもピンクでハートを描いた。
可愛いハート2つになった。
棚に置いてある、南の島のダンサーさんの可愛いお人形さんも、ボクのこと見て、笑ってるみたい。
髪の毛と、腰蓑、フワッと揺れたから、踊ってくれてるんやな!
「ありがとう」
って、可愛い声、聞こえた。
そのあと、アナ王女様の声で
「あやめっち、卒業おめでとう」
って聞こえてきた。
「ありがとうございます」
って、ボクも答えた...
荷物は、とりあえずオッキナワン島の家に送ることにした。
久しぶりに、ボクはマッチャマの街に行ってみた。中学1年生の時に住んでた以来だ。
やっぱり、今も、可愛いミカン色の市電、街を走っている。
マッチャマ城にも登ってみた。
山の上から見渡すマッチャマの街並みも、めっちゃきれい。
また、中学生の時みたいに、絵を描きたくなってしまう。マッチャマ城とマッチャマの街並みの風景画を。
ナオミンとも会った。
めっちゃ可愛いキュートな女の子になってた!
2人でいっしょに、美味しいおうどんを食べに行った。
そして、マッチャマのミカンは相変わらず、めっちゃ甘くて美味しい。
マッチャマ城に入って、ユーリ姫とお会いした。
「きゃあああ、あやめっちじゃないの~。めっちゃ久しぶり~」
「マッチャマに、久しぶりに帰ってきました。相変わらず、本当に良き街ですね」
「今でも、絵は描いてるの?」
「はいっ。絵を描くのは好きで、今もよく描いてます」
「お仕事は何をメインに、なされてるの?」
「はいっ。これです」
って言って、ボクは、ユーリ姫の前に、ボクの作っている下着や水着をひろげて、お見せした。
「うわ~。可愛いですね~。そう言えば、パーリンの街でも『あやめっち』の下着や水着は、めっちゃ評判になってると聞きました」
「ありがとうございます。やはり、ボクのいちばん好きなのは、下着や水着なのかもしれません。好きなものを、お仕事として、楽しみながら、やっています」
「いいですね~。わたしも、欲しくなりました」
「本当ですか!それでしたら、今日ここに、お持ちしたもの、ぜんぶユーリ姫様のために置いていきますよ」
「うわ~。本当ですか!ありがとうございます。めっちゃ嬉しいです~」
ユーリ姫は、ぜんぶ購入してくれた。
その日は、ユーリ姫といっしょに食事を頂いて、翌朝まで、ユーリ姫の部屋でいっしょに過ごした。
ユーリ姫のベッドは、めっちゃ可愛くて、フカフカしていた。
「いっしょにお風呂に入りましょう」
って言ってくれた。ユーリ姫とボクは、お城のユーリ姫のお風呂に、いっしょに入った。
「背中をお洗いしますよ」
ってボクは言って、ユーリ姫の背中を優しく丁寧に泡立てながら、きれいにお洗いしてあげた。
ユーリ姫のお背中の羽も、ボクの羽と同じような、可愛くて、めっちゃきれいなピンク色をしていた。
「わたしも、あやめっちの、お背中、お洗いいたしますわね」
ユーリ姫も、ボクの背中を優しく、めっちゃ丁寧に洗ってくれた。
「あやめっちのお羽も、わたしと同じピンク色なんですね」
「ユーリ姫とボクとは、羽の色も、お揃いですね」
いっしょにお風呂に入ってから、ベッドに行って、ユーリ姫と、えっちをさせていただいた。
ボクの体は、女の子みたいな体なので、ユーリ姫とさせていただくえっちも、女の子どうしでやるみたいなえっち。
ユーリ姫は、めっちゃ感じて、可愛いかった。
「これからも、良き下着や水着を作る、良きお仕事をなさっていって下さいねっ」
「ありがとうございます。これからも、よろしくお願い致します」
ボクは翌朝、マッチャマ城をあとにした。
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