第6話・新しいフィールドへ

 神聖な片手斧、神聖な円盾、神聖な軽装を作り、神聖シリーズのシリーズスキルを発動させる。これは回復量を上げて、アンデッドに強くなるタイプのようだ。


 料理と言えば普段はNPCの店で食べたり、売られているサンドイッチや携帯食で空腹値を回復させることはできる。空腹値が高いと、ちゃんとした動きができないなどデメリットがある。


 テイムモンスター達もそうなので、料理を食べさせるための準備をしなければいけない。まずはオーブンとホームの資金確認だ。


「オーブンは買えるし、納屋にセット可能か」


 ホームは大きい、鍛冶、料理ができる場所が良いし、畑の側が良い。というか畑のある場所に家を建てられると言う話を聞き、悩む事になる。


 ただしお金が掛かる。オーブンは10000するし、鍜治場は30000、それらとは別に広い家は350000もした。高いよなやっぱり。


 それにオプションでホームに従魔を住まわせる事ができるし、畑で作れて他の空き部屋を作業部屋に改造もできる。できれば空き部屋も増やしておきたいから550000出しておきたい。


 だが頑張ってもオーブンくらいしか買えないな。これはしばらくは妖気と神聖シリーズが売れる事を祈るしかない。もしかしたらオーダーメイドにすればすぐに稼げるだろうが………


「……無理だ。やっかみするプレイヤーは必ず出て来る。そいつらが妖気や神聖シリーズを寄こせって言ってくるだろう」


 その場合は素直にシンクや輝夜の力だと言えば、まともなプレイヤーはガチャする程度だろう。


 まともじゃない、話を聞かないタイプは寄こせと言うだろう。テイムモンスターの売り買いはNPCとしかできないが、俺はモンスターを売るつもりはない。絶対にしない。だからテイムするモンスターは慎重に選ぶ。


 もしかしたら市内に流れると思われるかもしれないが、必ずそうなると言う保証は無い。なのに売るように脅迫してくる可能性がある。


「オーダーメイドは無しだな」


 地道にコツコツ貯めるしかないと決めて、鉄鉱石集めに廃坑山へと向かう。


 ◇◆◇◆◇


 マッシュマックを売り続け、その加工品を売り出す日々。農業のレベルが上がり一定の量、市内に売ったら称号が手に入った。


『マッシュマック農家の称号を手に入れました!』


『緑の手が使えるようになりました!』


『大地の賛歌が使えるようになりました!』


「なにそれ?」


 農家以上の称号は聞いたことない。習得条件がマッシュ系アイテムの売買5000個以上となっている。もうそんなに作って売ったのか。


 実は品質は時々★7だったり★8だったりするマッシュマック。それをたまに流して種にして品種改良してを繰り返してだいぶ売ったな。


 オーブンを買って『コーンマックパン』と言うパンも売った。意外と売れるんだよ、たくさん売った。


 称号の効果はマッシュマック系統の加工品、品種の品質アップ並び、収穫時間短縮、追加効果付与と成っている。農家よりレベルは良いなすぐに変更。


 鍛冶師も見習いが取れた。鍛冶する時は【鍛冶師】にならないとな。


 さらに畑の面積も二つも増えた、やったね。すぐにマッシュに染めてやろう。


 緑の手は農業のスキル持ちが一定数の一種類、または同じカテゴリー食品の品物を卸す事で手に入るみたい。能力強化や加工品を作りやすくなるらしい。これでもっと高い品質を作れる。


 大地の賛歌は春の歌の上位版で、能力が強化されている。これは助かるぞ。


 んで、追加効果ってなんだ?


 試しに称号を受けた状態で作り出したマッシュ料理を作ると、HP自然回復が付くバフ料理になった。えっ……


「このゲーム、バフ付き料理あったんだ」


 こんなの市内に流せばまた騒ぎになる。


 だからと言って収穫時間、生産量はまだ余裕がある。アシストシステム様々だね。まだ問題ない。


 ようし、騒ぎはいまさらだ。それに微々たる効果だから、もう少し高いの無いですかとなるぐらいだろう。気にせず売りに出しちゃえ。しばらく掲示板怖いなー


 とはいえ料理や収穫、作物の世話もそろそろ飽きてきたし、限界を感じる。


「少し場所を変えて、気分転換するか」


 妖気シリーズのおかげで異常状態には強い。なら、迷いの森を探索してもいいかもしれない。


 迷いの森は異常状態を引き起こす敵が多く、廃坑山並みに人気の無いエリアだ。


 いま人気なのは王都周辺と港町周辺だな。とりあえず回復薬と解毒薬や麻痺回復薬を買っていかないと。調合も取ろうかな?


 そんなことを考えながら木工も取ろう。木材を手に入れるし、そうしてステータスに振らずにスキルばかり取る。そう言えばステータスにSP使わないな俺。


 まあ、優秀なメンバーもいるし、大丈夫だろう。


「よおし、迷いの森に出発だ」


「コーン」


「おー」


「♪」


 戦闘用に見習い冒険者に称号を変えて出向こう。少しでも能力を上げて、俺達は迷いの森へと向かう準備に入る。

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