【4人のパンツの色がわかってしまう】
徳川さんが触れた瞬間...明らかに宇沙ちゃんの態度が急変した。
やっぱりおかしい。
後ろから抱きつかれた瞬間に宇沙ちゃんの身体の力が抜けた。
宇沙ちゃんが感じやすいだけかと最初は思ったが......。
「はぁ...はぁ......。」
「大丈夫?」
徳川さんが離れた後、宇沙ちゃんはゆっくりと立ち上がる。
「志乃音...今日は絶対負けないから。」
「あらあら、楽しみね。」
こうして俺はボードゲーム部の部室に案内される。
部屋の中にはズラリとボードゲームが並んでおり、オセロのような簡単な物から大きなスゴロクのような物までバリエーションが豊富だ。
「あの、徳川さん...他の部員は?」
「んー...来る時もあれば来ない時もあるかな、今日は誰もいないみたいだし...藤村さんも一緒にどうでしょうか?」
綾ねえがボードゲーム...めちゃくちゃ強そう。
特に心理戦なら絶対勝ち目がない。
「わかりました。」
「ありがとうございます、なら4人ゲームを探しますね...何にしようかなー?」
そう言って徳川さんは様々なゲームを手に取り、首を傾げていた。
「じゃあ......これにしましょうか。」
徳川さんが持ってきたのはオセロワイヤルというゲームだ、4人対戦のオセロ?
「ルールはオセロと同じ...だけど4色で争うオセロよ。」
4色で争うオセロ?
「色は白、黒、赤、青の4色...けれど違うのはここから....1人のプレイヤーに与えられるのは16石...並べるとこんな感じね。」
白 ○○○○○○○○○○○○○○○○
黒 ●●●●●●●●●●●●●●●●
赤 ◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
青 ◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎
コマが全て並ぶ、綺麗な4色だ。
「じゃあこれを全部ひっくり返すと、どうなるか......。」
「......なるほど。」
白 ○○○○●●●●◉◉◉◉◎◎◎◎
黒 ●●●●◉◉◉◉◎◎◎◎○○○○
赤 ◉◉◉◉◎◎◎◎○○○○●●●●
青 ◎◎◎◎○○○○●●●●◉◉◉◉
「16石の裏側は、4色に分かれていて4つは同じ色...他の12石はそれぞれ4石ずつ他のプレイヤーの色になってるの。」
つまりひっくり返しても自分のポイントになるとは限らないって事か...。
「後はオセロだと取れない場合パスになるけど、このオセロワイヤルは既に置いてあるマスの上下左右に置かないといけない。」
なるほど...面白そうだ。
「みんなルールは大丈夫かな?...ならそれぞれ好きな色を取って。」
宇沙ちゃんが白○
徳川さんが黒●
綾ねえが赤◉
そして俺が青だ!◎
4人がそれぞれ中央の4マスに石を置いて、オセロワイヤルがスタートした。
⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎
⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎
⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎ 白○
⬜︎⬜︎⬜︎○●⬜︎⬜︎⬜︎ 黒●
⬜︎⬜︎⬜︎◉◎⬜︎⬜︎⬜︎ 赤◉
⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎ 青◎
⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎
⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎
「最初は春くんからどーぞ。」
「よし。」
俺は綾ねえの赤を挟むように石を置き、綾ねえの石をひっくり返した。
⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎
⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎
⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎ 白○
⬜︎⬜︎⬜︎○●⬜︎⬜︎⬜︎ 黒●
⬜︎⬜︎◎◉◎⬜︎⬜︎⬜︎ 赤◉
⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎ 青◎
⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎
⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎
......。
「そ、そういう事か...。」
綾ねえは両面が赤の石を置いていた...つまりひっくり返しても変わらない。
奥がっ...深いっ!?
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