【ノーブラな部長と柔軟体操】

体育館に着くと宇沙ちゃんが手を握り俺を引っ張る、その先にはクラスで見た顔が数人と見慣れない生徒が複数人いた。


中には男子もいて、女子4人男子2人。

俺たちを入れて計8人...綾ねえも入れたら9人か。


「あら?...宇沙ちゃんどうしたの!?」

「手なんか繋いで......まさか彼氏!!!」

「違うよ、新しく入ってきた転校生だよー。ねー宇沙ちゃん。」

「うん、でも春くんは気に入ったから結婚してもいい。」


宇沙ちゃんが俺の腕に抱きついてくる。

おいおい冗談だよな。


「えー!?」

「私の宇沙ちゃんがー!!!」

「あの、部活の見学に来ただけです...。」


そう言うとクラスで見た子が、こちらへ来て挨拶をする。


「先程はどうも、千賀せんが 真理沙まりさです...首舐めの。」

「わざわざ言わなくていいよ、覚えてるからっ!」

「簡単に説明すると基本的に特能クラスの人は部活も通常のクラスと分けられてるから、ここにいるメンバーは全部特能クラスの人間よ。」


という事は、知らない人は先輩方という事か?

男子の2人も監視員希望の人達か...2人ともめちゃくちゃイケメンだな。


1人は黒髪のショート、高身長で鼻筋が通っており、立っているだけで存在感がある...スーツを着せたら似合いそうだ。


そしてもう1人は金髪のマッシュで、首に十字架のネックレスを付けていてパッと見は凄くチャラそうに見えるが......。


「まっ、男子が足りてなかったし...歓迎するよーん。」


金髪マッシュが髪の毛をクリクリと弄りながらそう呟いた。


「俺っちは二階堂にかいどう 翔太しょうた...2年B組、よろしくー!」

「あっ、金丸 春也です...。」

「俺は桜馬さくらば 隼人はやと...3年B組だ......。」

「よろしくお願いします。」


2人ともなんか知らないけどカッコいい...。


「私は赤坂あかさか 萌花もか、こっちが赤坂 美花みか...私が3年でこの子が2年......よろしくね。」

「よろしく。」


萌花さんと...美花さん......。


「最後にアクション部の部長...3年、九条くじょうあおいだ......よろしくな!」


九条さんは親指を立てキメ顔でそう言った。


えっと...

九条 葵さん

赤坂 萌花さん

赤坂 美花さん

桜馬 隼人さん

二階堂 翔太さん

あとはクラスメイトの千賀さんと、宇沙ちゃん......よし、なんとか覚えたぞ。


「せっかくだし、一通り体験してみたらいい。」

「はい、よろしくお願いします。」

「じゃまずは柔軟からだ、金丸は最初だから部長の私とペアだ。」


それぞれが各個人で柔軟を始める、が......。

足を広げて身体を前に倒すと、全員サポートなしで床に身体がペッタリと着く。


更に足は完全に180度に開いていた。


「みんな柔らかいですね。」

「まあアクション部に限らず、監視員目指してたらこれくらいは当たり前なんだけどな。」

「なるほど。」

「まっ、お前は特能者だから無理して柔らかくする必要はないだろ...ほら、私が乗ってやるから少しずつ倒していきな。」

「っ!?」


部長の胸が背中に当たると、少しずつ背中を胸で押されて行くのがわかる。


両手は太ももを押さえていて一緒に前に倒れ込むような形となった。


「お、以外と柔らかいな。」

「そうですか?」

「ああ...私の胸と同じくらいな。」

「何言ってるんです!?」

「さっきから当たってるの、気にしてただろ...ドキドキしたか?」


背中を胸で潰されている、しかもこれって!

部長...これ絶対ノーブラじゃん!

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