6.人間界到着
虹色の光に包まれながら、周りの景色が神界から人間界のものへと変化する。
やっぱり、神界よりこっちの方が落ち着くんだよなぁ……
「ーー皆さん、聞こえてますかー?」
セリスさんの顔が映った画面が、空中に現れた。まぁ、人間界で言うところのリモートでの会話のようなものだ。
何かがあったときのために、神界とはいつでも連絡が取れるようになっている。
「聞こえていますよ、セリス様。」
「オレも聞こえている、セリス殿。」
「俺の方も問題ない。」
「……問題ないわ。」
俺たちとのコンタクトが取れたことを確認したセリスさんは、試験前の最終連絡事項を俺たちに伝えた。
まぁ、大したことはない。ルールのおさらいや、パートナーとの接触を行う為の住所を教えられたり、パートナーの写真を確認したりするのだ。
「……やっぱりかわいいな。」
カナの外見は当時とあまり変わっていないが、少し大人の雰囲気を帯びているような気がした。
やはり、人は恋をすると変わるのだろうか?
他3人のパートナーの写真も見せてもらったが、全員めちゃ可愛かった。
セリスさんが、“なるべく公正になるように”と言っていたので みんな結構可愛いのかなー? と予想はしていたが、普通に予想以上だった。
まず、テルくんのパートナーである
“八神 眞白”
彼女の特徴は、言ってしまえばその圧倒的なボディ!!!
俺の観察眼から判断するに、推定Eカップの胸に、引き締まったお腹とお尻。
年中発情している高校生の男子に、彼女の諸々は毒としか思えないのだが……?
髪型は、少し短めのボーイッシュと呼ばれるもので、キラキラした瞳は非常に魅力的だ。
全身から、スポーツ女子!といった感じが溢れ出ている。
そして、オルドーのパートナーである
“早乙女 明日香”
彼女の特徴は、まさに理想の女というのを体現したかのような全身から溢れ出る清純感である。
胸はそこまで大きいとは言えないが、彼女のボディラインを生かすのであれば、間違いなくこれがベストだろう。
髪型は清純を象徴するかのようなロングストレート。そして、漆黒の瞳と少し色気を感じさせる口元は、清純の片隅に男心を擽る何かを感じさせる。
“凛々しい”という表現がここまで合う高校生も中々いないのではないか? と思う。
最後に、アカツキのパートナーである
“雨宮白 怜”
これで、“うぐしろ”と読むらしい。
彼女の特徴は、その圧倒的な美貌と、ミステリアスな空気感である。
髪はショートヘアで、大きな瞳。他に類を見ない瞳の深さは、まるで深淵を覗いてるかのようである。
彼女を見ているだけで、何かに取り込まれてしまうような、誰にも真似出来ないカオスとミステリアスを持っているのだ。
と、俺が写真からみた相手のパートナーの印象をまとめてみたが、もちろんカナも負けてはいない。
俺はカナを勝たせるために、彼女のいい所をターゲットに気づかせるだけだ。
俺のアドバンテージは、もう既に自分のパートナーのことを深く理解していること。
大丈夫だ、彼女のことを小学1年生〜高校1年生までの10年間見てきて、彼氏として1年間隣にいた俺がサポートするんだ。
彼女の長所、短所、性格、何から何まで知り尽くしている俺に失敗はない。故にーーー
絶対に負けるわけがない。
俺は心の中でそう静かに確信していた。
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