散歩の七百四十一話 帝国に向けて再出発
いよいよ、帝国に向けて出発する日がやってきた。
朝から荷物をまとめて、生活魔法で部屋を綺麗にします。
シロたちも準備が整ったところで、一言注意してみた。
「忘れ物はない?」
「「「大丈夫!」」」
「買ったおやつは持った?」
「「「見てくる!」」」
ドタバタしながら、スーの部屋に向かっていった。
まあ、アヤとアイが一緒だったから問題ないと思うけどね。
直ぐにドタバタしながら戻ってきて、大丈夫だったとニコリとしていた。
スーも、こっそりとマジックバッグの中身を確認していたぞ。
朝食を食べて、屋敷の玄関前に並びます。
「皆さま、長い間泊めて頂き本当にありがとうございました」
「こちらこそ、花見祭りを手伝って頂き感謝する。道中お気をつけて」
スーが、辺境伯様と握手をしながらお礼をしていた。
僕は、花見祭りよりもあの執事の件が気にかかっていた。
人神教があの執事を使って何をしていたのか、それも解明しないとならない。
いずれにせよ、人神教の拠点を見つけてからの話になるなあ。
そして、僕たちは馬車に乗ります。
すると、辺境伯領で保護されている子どもたちも姿を現しました。
「「「いってらっしゃーい!」」」
「「「いってきまーす!」」」
サヨナラを言わない辺り、また来てねって言っているのでしょうね。
シロたちも、当たり前のようにいってきますと返事をしていた。
馬車の窓からブンブンと手を振りながら、ゆっくりと馬車は進んでいきました。
そして、町中を通ると顔見知りが待っていてくれました。
「おー、その格好をしていると、まるでお姫様みたいだな」
「あの、まるでじゃなくて一応本物なのですけど……」
「ははは、分かっているぞ。餞別だ、道中で食べてくれや」
実行委員長が、わざわざ食べ物を持ってきてくれました。
サマンサさんたちも見送りに来てくれて、僕たちに手を振っていました。
「わあ、あの人ってお姫様だったんだ!」
「えっ、あの料理人って貴族だったのか!?」
出店を手伝っていた僕たちの正体に気がついて、ビックリしている通行人もいました。
というか、それが普通の反応だよね。
「帝国からの帰りにまた会うのを楽しみにしているぞ」
「お土産話を聞かせてね」
「「「いってきまーす!」」」
そして、多くの人に見送られながら馬車は町中を通り過ぎました。
無事にまた会えるように、僕たちも頑張らないとね。
こうして、馬車は街道へと進み始めました。
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