散歩の七百五話 東の辺境伯領に入ります
その後は特に問題が起きることもなく、数日後には遂に東の辺境伯領の領地に入りました。
まだ領地に入っただけで、明日領都に着く予定です。
「わあ、獣人がたくさんいるよ」
「東の辺境伯領には、亜人がたくさんいるのよ。でも、争いが多いわけではないから大丈夫よ」
窓の外を覗き込むノア君に、スーが優しく話しかけました。
東と西の辺境伯領は獣人が多いけど、どちらかと言うと東の辺境伯領の方が大人しい。
まあ、領主夫人や先代領主夫人がすごい強者なんだけどね。
そうこうしているうちに、今日泊まる宿の前に到着しました。
夕食にはまだ時間があるので、着替えて村を少しぶらぶらすることに。
「あっ、スライム焼きが売っているよ!」
「シュンさんとアオちゃんが考案したものなのよ。今や、東の辺境伯領の名産になっているわ」
スライム焼き自体はとっても単純な作り方なので、色々とアレンジが可能です。
シロたちは、色々な種類のスライム焼きを購入していました。
すると、今度は焼きそばパンとかも売っていました。
今や、冒険者の朝食の定番だそうです。
「シュンさんって、色々なものを考えているんですね」
「すごーいね」
僕が一から考案したものじゃないけど、こうして定番メニューになっているのはちょっと嬉しい。
ジョディーさんとノア君が僕のことを尊敬の眼差しで見ているけど、このくらいだったら僕じゃなくても他の人も考えると思うよ。
こうして色々なものを購入したのち、宿に戻って明日の打ち合わせを行います。
「明日は、予定通りであれば昼前に領都に到着いたします。その後、辺境伯様との面会が予定されております」
まあ、普通通りの流れですね。
僕たちは辺境伯様と会っているし、保護されている子どもたちとも久々の再会です。
「皆さんは、辺境伯様とお会いしたことはありますか?」
「はい、辺境伯会議が行われた後に面会いたしました。とても気さくな、良い方でした」
ベイカーさんが代表して返答したけど、僕たちも全く同意見です。
そして、領民に危害を及ぼすようなことがあれば自ら対応にあたる勇敢な部分もあります。
きっと色々な話が聞けるでしょうね。
「帝国移動までの間は、辺境伯様とどう過ごすか詰めることになります。その点も、明日話が行われる予定です」
「花見祭りのお手伝いするー!」
「「「やりたーい」」」
シロたちが希望を述べていたけど、この辺も辺境伯様との話次第ですね。
個人的には、そんなことになりそうな気がするけど。
その後も少し話をして、打ち合わせは終了です。
明日は朝早いので、寝坊しないように早く寝ましょう。
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