散歩の五百八十二話 来年の予定
翌日、僕とスーは朝から王城に向かいました。
宮殿でなくて良いのかなと思ったら、やっぱり王城で良いとのこと。
となると、王家に関わる事なのかもしれない。
うーん、面倒くさい事じゃなければ良いけど。
因みにシロ達はヴィクトリー男爵家の屋敷に残って、アオが教師となって勉強をします。
そして、王城の応接室に着くと王太子様が僕とスーを出迎えてくれました。
更に、ガンドフ様も同席しています。
思わぬ同席者に、僕とスーはキョトンとしちゃいました。
「ははは、二人とも中々面白い顔をしているな」
「そうですな。鳩が豆鉄砲をくらった様な顔をしていますな」
何だろうか、二人はイタズラが成功したみたいな表情をしているよ。
取り敢えず、話を聞きましょう。
そこは分かっているのか、直ぐに王太子様が話を始めます。
「まずは今後の話だ。シュンとシロを、正式に年明けの謁見に呼ぶ事が決まった。今のところ、シュンは法位子爵でシロが名誉男爵だな。屋敷は、予定通りブローカー侯爵の物を下賜する。どちらかというと、王族に復帰したスーの物だな」
「謁見の際に、シュンとスーの婚約も発表する。スーが王族に復帰して以降、嫁にくれという手紙が凄いのだよ。これで落ち着くだろうな」
あれ?
これは以前にも聞いた話だから、特に目新しい物じゃないよ。
僕もスーも、拍子抜けしちゃいました。
しかし、話の本番はこれからでした。
「そして、来年の春に二人には特使として帝国に行って貰う。まあ、書簡を渡して会談をして終わりなのだ」
「もちろん道中何があるかは分からないから、近衛騎士と騎士団の護衛が付く。あと、シロたちも連れて行って構わないぞ」
中々凄い話が出てきた。
しかも、正式な国の特使として帝国に行くとは。
シロ達は、新しいところに旅に行けるのを楽しみにしていそうです。
「この件は、正式発表するまで黙っていてくれ。何を言い出すか分からない馬鹿な貴族がまだいるのだよ」
「確かに、自分を特使にしろと言い出しそうですね」
「というか、間違いなく言い出してくる。名目上は、王女のスーを特使にして冒険者であるシュンに護衛を頼むという形にする予定だ」
闇組織に属する貴族はかなり摘発できたけど、自分勝手な貴族はまだまだいるようだ。
僕も、まだまだ警戒をしないとならないぞ。
メインの話はこのくらいで終わり、今度は別の話に切り替わりました。
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