散歩の五百六十四話 教会での炊き出しの準備
アナ様とジェフちゃんの準備もできたので、僕達は馬車に乗り込んで王城から教会に向かいます。
もちろん、アナ様とジェフちゃんは近衛騎士に守られながら僕たちとは別の馬車に乗っています。
そして、王城を出発して直ぐに教会に到着しました。
僕たちも教会の中に入るので、全員馬車から降ります。
因みに他の貴族令嬢とは、この教会で合流する予定です。
「「「「「おはようございます!」」」」」
「おお、おはよう。朝から元気じゃのう」
教会の中では炊き出し担当のシスターさんが忙しく動いていて、シロ達はジェフちゃんと一緒にシスターさんに指示をしている教皇猊下に元気よく挨拶をしていた。
教皇猊下もニコリと返事をしていたけど、元々子どもが好きな性格なのかもしれない。
僕達も、教皇猊下に挨拶をしないと。
「教皇猊下、おはようございます」
「教皇猊下、先日は大変お世話になりました」
「シュンにスーザン殿下、よく参られた。本日は、よろしく頼むぞ」
スーと一緒に教皇猊下と挨拶をした後は、まだ行われている炊き出しの準備を手伝います。
教会内では台車を使って倉庫から大きな鍋とかを出していたけど、そちらには既にシロたちが向かっていた。
「必要な荷物は、アオが運んでくれるって!」
「えっ、こちらのスライムですか?」
シロが話しかけたシスターさんは、ジェフちゃんが抱いているアオを見てビックリしていた。
普通は、スライムが荷物を運ぶなど考えないからなあ。
でも、鍋を運搬する訳ではありません。
シュイン!
「あっ、鍋が消えた? もしかして、アイテムボックス持ち、ですか?」
「そうだよ! アオは、アイテムボックスを持っている凄いスライムなんだよ!」
「どんどん運ぶって、言っているよ!」
「で、では、こちらの荷物をお願いいたします」
シスターさんはアオの能力に気が付いたみたいで、シロ達を倉庫の中に案内していた。
ジェフちゃんもアオを抱きながら一緒にいるけど、近衛騎士が一緒にいるし安全は大丈夫でしょう。
「じゃあ、僕は野菜とお肉をアイテムボックスにしまっちゃいますね。ああ、水も水魔法で生み出せますので大丈夫ですよ」
「では、表に移動して頂いても宜しいでしょうか。まだ下ごしらえはしておりません」
シスターさんは野菜とお肉をある程度下ごしらえをしてから積み込む予定だったみたいだけど、僕とアオがいれば現地で下ごしらえをします。
今日もスープと野菜炒めとパンを支給するそうなので、前回の炊き出しと全く同じ手順でいけそうです。
「おはようございます」
「皆さま、ご苦労様でございます」
貴族令嬢も集まってきたみたいだし、そろそろスラム街に行く準備をしないと。
すると、ここで予想外の人物が姿を現した。
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