散歩の五百五十一話 今日はお肉を食べます

 お土産を買い終わったら、いい時間なので昼食にします。

 といっても、シロ達の目的の場所は決まっているみたいです。


「今日はお肉を食べたい!」

「「「食べたい!」」」


 昨日の昼食と夕食がうどんと蕎麦だったので、大好きなお肉を食べたいと主張していました。

 ということで、今日は肉料理を提供するお店に入ります。

 ここでも、スーはアヤとアイを席に座らせました。

 食事を取れる時は侍従にも食べさせるのが、スーの方針みたいです。


「いらっしゃいませ。メニューはお決まりですか?」

「えっとね、ステーキ定食」

「「「ステーキ定食!」」」

「ふふ、畏まりました。ステーキ定食が四つですね」


 店員が席に来たら、シロ達は真っ先にステーキ定食を頼んでいました。

 よっぽどお肉が食べたいみたいですね。

 僕たちは、日替わりランチにしました。

 昼食が運ばれて来る前に、明日の予定について話します。


「明日は昼前には王都に着くから、その足で王城に向かった方が良いだろう。ヴィクトリー男爵邸には、王城に行った帰りの方が良いかな」

「私もその方が良いと思います。ドラゴンの件もありますので、早めに話をした方が良いですね」


 別荘を使わせて貰ったお礼もあるけど、何よりもドラゴンの件がある。

 通信用魔導具で大体の事は連絡したけど、会って話すのとはまた違う。

 闇組織がドラゴンに手を出して素材を得ようとするとなると、何かの魔導具や武器を作ろうとした可能性がある。


「あと、ケーシーとテルマのところに行って、お土産を置いてきたいと思います。リアーナにも別荘に泊まらせて貰ったので、別にお礼をしにいこうかと」


 そっか、多くのスーの知り合いの令嬢とは温泉街で会ったけど、ケーシーさんとテルマさんは王都に残って花嫁修業をしていたんだ。

 それに、個別に別荘に泊まらせて貰ったリアーナさんにもお礼をしないとならない。

 そう考えると、明後日も挨拶回りで一日が終わりそうだ。


「土産物の選定などはお任せ下さいませ」

「午後は、皆様方のお土産を選びましょう」


 アヤとアイの進言もあり、午後は別のお土産を選ぶことにしました。

 多めにお土産を選んでも、特に問題ないでしょう。


「お待たせしました。ステーキ定食になります」

「「「「わーい!」」」」


 話が終わったタイミングで、店員さんが熱々のステーキ定食を持ってきました。

 良い匂いのするステーキに、シロ達のテンションが上がっています。

 午後も頑張るために、ここで美味しい定食を食べて元気をつけないとね。

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