散歩の五百三十四話 ドラゴンの里からの帰還

 ドラゴンからのお礼も貰ったので、僕達は最初に着陸したところに戻って行きます。

 すると、リアーナさんが僕達のところにやってきました。


「シュンさん、スーさん、お話おわったんですね」

「ああ、色々あったけど無事に終わったよ」

「沢山お礼を頂いたので、後でみんなに分けますわ」


 他の貴族のご令嬢も、和やかにドラゴンと話をしていた。

 こう見ると、治療後も問題なく過ごせているみたいですね。

 すると、リアーナさんがお礼について話をしてきた。


「あの、実は治療したドラゴンからうろこを使ったアクセサリーを頂きまして。追加のお礼は特に不要かと」

「確かに、綺麗なネックレスがしてあるね。まあ、必要に応じてドラゴンに挑んで敗れ去った者の武器を渡そう」

「もし、良い物があればですが。でも、とても良い体験になりました」


 僕達も貰ったドラゴンのウロコから作ったネックレスを、ここにいるご令嬢と使用人も貰ったみたいです。

 黄金色のドラゴンよりも性能は下がるだろうが、それでもとんでもない性能のマジックアイテムだろうな。

 準備も整ったので、僕達は別荘に帰ります。


「無事に治療が終わり、我も満足している。では、向かうぞ」


 シュイン。


 黄金色のドラゴンが僕達に感謝をいうと、またもや僕たちはドラゴンの里に来たのと同じくバリアみたいなもので僕達を包みました。

 朝と同じく三頭のドラゴンが僕たちを包むバリアを手に持って、空高く飛び上がります。

 ここから、数分間の空の旅ですね。


「もうお昼になるんだな。折角だから、庭でみんなで何か食べようか?」

「うん、食べる!」

「シュンの料理美味しいもん!」

「とっても楽しみだな」

「いっぱい食べるよ!」


 僕がみんなにいうと、シロ達は直ぐに反応してニコニコとしています。

 人がいっぱいだから、お肉をメインにささっと作る事になりそうだな。


「あのシュンさん、私たちもご相伴してもいいんですか?」

「良いですよ。大したものは出せないかと思いますが」

「あの、シュンさんの料理が大した事ってのはないと思いますが……」


 リアーナさんが苦笑しながら僕に話をしていたけど、折角だから屋台風のメニューで作ってみよう。

 ホルンのまんまる焼きも、この際だから出しても面白いかもな。

 そんな事を思っていたら、あっという間に別荘前に到着です。


「お主らに出会えて、我らも助かった。いつでも遊びに来ていいぞ」

「いやいや、あの山脈を登るのは大変かと思いますが」

「ははは、お主なら軽く来るだろうな。では、また会おう」

「「「「ばいばーい!」」」」


 こうして、ドラゴンは湖の上を旋回してから山脈へと向かって行きました。

 みんなで手を振って、ドラゴンを見送ります。

 さて、庭でみんなで昼食を作りましょう。

 でも一旦休みたいので、みんなで別荘の中に入りました。

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