散歩の五百十五話 冒険者ギルドに向かいます
代官邸を後にした僕達は、一旦別荘に帰ってから別の場所に向かう事に。
というか、この人たちの抗議も大きかった。
「「「「ドレス動きにくい!」」」」
「分かりますわ。私も、キッチリとしたドレスは嫌ですわ」
女性陣がドレス嫌と宣言しているので、いつもの服に着替える為です。
かくいう僕も、キッチリとした服は動きにくくて苦手です。
僕も、早く着替えたいのが本音です。
という事で、屋敷に着いたら早速各自部屋に戻って冒険者の服装に着替えます。
そして、応接室に集まります。
「ふう、やっと一息ついた。しかし、森の状況は気にかかるなあ」
「そうですわね。住民や観光客に被害が及ばなければ良いのですが……」
お茶を飲みながら、僕とスーは森から感じた多数の気配を気にしていました。
アオによると、森の中から街の様子を伺っている様にも感じられるそうです。
下手に手出しをしない方が良いのかどうか、中々判断に迷う所です。
ここは専門家に聞くのが一番なので、休憩をとったら再び馬車に乗って目的地に向かいます。
今度は、いつもの幌馬車です。
アヤとアイが、御者をしてくれます。
パカパカパカ。
「やっぱり、さっきの豪華な馬車よりも揺れないよ」
「「「揺れなーい」」」
「王家の馬車よりもスプリングが良いから、クッションを厚くしなくても良いからな」
幌馬車とはいえ最新鋭の設備を備えているから、うちの馬車はかなり快適です。
シロ達も、馬車の揺れが少ない幌馬車を気に入っています。
なにせ、殆ど揺れないから長距離の旅でもへっちゃらです。
みんなでわいわいと話をしていたら、目的地に無事に到着です。
「はい、到着しました。こちらが、温泉街にある冒険者ギルドになります」
「わあ、建物がお洒落だよ!」
「「「可愛い!」」」
アヤが教えてくれたのは、温泉街にある冒険者ギルドです。
周りの景色に溶け込むように、ログハウス風の作りになっています。
間違って宿として入り込んじゃいそうな、そんな作りですね。
冒険者の数は少ないのか、建物自体は小さな作りになっています。
馬車置き場に馬車を停めて、みんなで冒険者ギルドの中に入ります。
「じゃあ、お願いね」
「畏まりました」
スーが、アヤにギルドマスターとの面会調整を依頼しました。
その間に、僕たちは依頼掲示板を確認します。
「宿のお手伝いの依頼が多いね。洗濯とかお掃除に、料理の依頼ばっかりだよ」
「後は、観光スポットの案内人の依頼だ。うーん、観光地としての依頼が多くて、討伐系の依頼は少ないんだ」
地域特性もあるのだろうが、掲示板に掲載されていた依頼は観光地ならではの依頼が多かった。
うーん、地域特性なのか意図的に討伐系の依頼が少ないのか、これは流石に詳しい人に聞かないと分からないぞ。
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