散歩の四百九十話 騎士団の詰め所に到着です

 すると、ヘーベル枢機卿がガンドフさんに話しかけてきた。


「では、私も詰め所に行こう。出てきた物によっては、聖騎士団が対応しなければならない」

「そうですな。我々だけでは対応できない可能性がありますな」


 ということで、ヘーベル枢機卿も騎士団の詰め所に来る事に。

 そして、何故かヘーベル枢機卿もガンドフさんも護衛を連れて僕達の馬車に乗ってきた。


「いやあ、最新式の馬車というのはどんな物か興味があるぞ」

「いつもスーが良い馬車だと自慢しているので、ずっと馬車に乗る機会を伺っていたのだよ」


 何だか子どみたいなワクワクした表情を見せているけど、この場でヘーベル枢機卿とガンドフさんを止められる人はいないだろうな。

 周囲を騎馬が護衛しているし、安全は確保しているから大丈夫でしょう。


「ガンドフさん、騎馬の後をついていけば大丈夫ですか?」

「大丈夫だ。そのままついていけばいいぞ」


 ガンドフさんに行き先の確認もしたので、僕たちも馬車の準備をして乗り込みます。


「今日は、シロがお馬さんをひくよ!」

「じゃ、フランも一緒!」

「ホルンも」

「ヴィヴィも!」


 どうやらシロ達が御者をする気満々なのだが、既にうちの馬は騎馬の後をついていけば良いと理解しているから大丈夫だろう。

 ということで、早速出発です。


「いやあ、揺れが少なくて良いですな。これは乗り心地が良い」

「それに、馬車の中で暖を取るとは。通常の馬車にも応用できますぞ」


 馬車の中はこたつを出していて、ヘーベル枢機卿とガンドフさんがビックリしていました。

 貴族用の馬車は密閉された形だがら、暖房用魔導具や冷房用魔導具は効果あると思うよ。

 ガンドフさんだから、早速色々と試すと思うな。

 そうこうしている内に、あっという間に騎士団の詰め所に到着です。

 馬車を降りて、騎士団の建物の中に入って行きます。

 すると、見覚えのある人物が待っていました。


「よお、アジトの制圧ご苦労だったな」

「軍務大臣、詰め所に来ていたんですね」

「相手の魔法使いが随分派手にやったらしいが、シュンたちが行ったと聞いたから大丈夫だと思ったぞ。だから、ここで待っていた」


 おお、流石は軍務大臣、とても良い読みです。

 ニヤリとしていて、してやったりの表情だ。


 ガチャ。


「こちらの部屋になります。皆様、お入り下さいませ」


 先導している騎士が、僕たちをある部屋に案内します。

 そして、皆で部屋に入ります。

 個人的には、地下室に何があったか興味あるんだよな。

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