散歩の三百八十六話 上手に料理が出来るかな?
いつも元気いっぱいなシロ達だけど、解体も終わって完全に職人による作業に入ったので勉強を兼ねて別の事を始めました。
トントントン。
「スーお姉ちゃん、こんな感じかな?」
「そうそう、シロちゃん上手に出来ているわ」
折角なので、料理の勉強を始めています。
ケーシーさんとテルマさんは王都への出発準備があるので、今日は不在です。
今後の事も考えて、シロ達にも料理を経験して貰わないと。
因みに、シロは包丁も丁寧に使っていて、中々器用に野菜を切っています。
スーも人に教える事で自分の為になるので、シロに付きっきりで教えています。
「まんまるやき、くださいな」
「はい、どうぞ」
「ありがとー!」
ホルンはというと、収穫祭でも作っていたまんまる焼きを孤児院の子ども達と一緒に来たケントちゃんにあげています。
ホルンは手先が器用なので、アオの監視の下で普通に料理を作っています。
このまま順調に行けば、ホルンは料理の楽しみを覚えられそうだ。
因みにまんまる焼きの鉄板は、既に街で普通に売られています。
屋台でもまんまる焼きは売られているし、西の辺境伯領の名物になりそうです。
ざく、ざく、ざく。
「そうそう、手を猫の手にして野菜を押さえて切っていくんだよ。初めは、ゆっくりで良いから」
「う、うん……」
僕はというと、フランに包丁の使い方を教えていた。
こういうのは焦っても仕方ないし、フランもまだ幼いからゆっくりと回数をこなしていこう。
シロとフランが切った野菜を僕とスーが調理して、これで大丈夫。
「今日は、シロが野菜を切ったんだよ!」
「フランも切ったよ!」
「そうか、それは頑張ったな」
「「えへへ」」
不揃いな大きさに切り分けられているけど、それでも二人は頑張ったので職人に褒められるととても嬉しそうにしていた。
「ホルンの嬢ちゃんは、小さいのに料理が上手だな」
「まんまる焼きだけじゃなくて、お好み焼きも綺麗に焼けているぞ」
ホルンは焼きも綺麗に出来るので、アオの指導でお好み焼きもどきも作っていました。
アオは面倒見が良いから、その内にホルンにお菓子作りとかも教えそうだね。
ともあれ、シロ達へのお料理教室は終了です。
「やっぱり、シュンお兄ちゃんの作った料理が美味しいよ」
「うんうん。フランも、シュンの料理が食べたいな」
流石に料理する大変さは学んだみたいだけど、二人はまだ食べる専でいたいみたいだな。
王都に行ったら、また時間を取って料理を教えてあげよう。
でも、王都に向かう道中は僕とスーとアオで料理を作った方が良さそうだね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます