散歩の三百九話 厨房での料理その一
色々と不満を言っても仕方ないので、先ずはメニューを考えましょう。
というか、物凄い食材の量が並んでいるなあ。
新鮮な野菜類は勿論の事、お肉も何種類もあった。
「ヨーグルトやチーズもあるんですね」
「我々は獣人ですから、家畜の扱いにも長けているのです。他の地域でも、獣人が家畜を飼っている者が多いのです」
おお、料理長から中々面白い事を聞いたぞ。
他の領地よりも獣人が多いから、酪農が盛んなんだね。
「油も沢山ありますね。大豆油もあるんだ」
「西の辺境伯領の特産品です。王都にも沢山販売しておりますよ」
油もあるから、揚げ物料理もできるね。
料理のアイディアも思いつきました。
「では、タレに漬けた肉を豪快に焼いたり揚げたりするのはどうでしょうか?」
「おお、如何にも獣人が好みそうな料理ですな」
「後は野菜を素揚げにして、塩を振ったりカレーの具材にするのも良いですね」
「香辛料は、獣人の大好物です。では、早速作って行きましょう」
料理長も他の料理人も、僕の提案した料理に興味を持ってくれました。
では、早速調理スタートです。
「では、肉に漬け込むタレをいくつか作って行きましょう。ニンニクもショウガもあるのは、とっても素晴らしいです。最初にヨーグルトとカレースパイスに、ニンニクとショウガを混ぜて、鶏肉とオーク肉を一時間程漬け込みます」
「では、冷蔵魔導具で寝かせてきます」
先ずは、タンドリーチキンもどきを作ります。
これなら、タレに漬けて焼くだけだからとても簡単です。
「続いては、ポテトフライを作りましょう。ジャガイモを切って薄力粉をまぶして、カラッと揚げていきます。で、塩をまぶして完成と」
「ホクホクして、とても美味しいです。調理も簡単ですな」
ポテトフライはとても簡単なのに、とっても美味しいよね。
紙の入れ物があれば持ち運びも便利だけど、贅沢は言えないね。
「では、野菜とお肉たっぷりカレーを作りますか」
「これは私達にお任せ下さい。辺境伯様がカレー大好物ですので」
辺境伯様、美味しい物好きそうだもんなあ。
という事で、ここは辺境伯家の料理人に任せます。
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