散歩の百三十六話 フランとホルンが初心者冒険者向け講習を受ける事に

 ゆっくり休養した翌日から、僕達は冒険者活動を始める事に。

 しかし、フランとホルンが冒険者ギルドの初心者向け講習を受けていなかったので、せっかくなので二人には講習を受けて貰うことにした。

 厳密には初心者冒険者を卒業した僕達がいるので、フランとホルンには僕達から冒険者のイロハを教える事が可能です。

 でも、ちゃんとした講師から話を聞いた方が良いと思ったので、フランとホルンには講習を受けてもらう事にしました。

 ちなみに、今回の講師はギルドマスター補佐であるリリアナさんです。


「はい、講習を受ける手続きは完了です」

「「ありがとー」」


 ギルドの受付でフランとホルンの講習を受ける為の手続きをしていると、受付にリリアナさんがやってきた。

 

「今日、シュンさんとスーさんは何か予定ある?」

「特にないですよ」

「じゃあ、せっかくだからシュンさんとスーに初心者向け講習の手伝いをして貰おうかしら」

「分かりました」

「はい、大丈夫です」

「シロも頑張る!」

「ふふふ。そうね、シロちゃんも頑張りましょうね」


 リリアナさんの提案もあって、僕達も初心者向け講習のお手伝いをする事に。

 因みに冒険者のお姉さん達と格闘家の皆さんは、個別に依頼を受けるとの事です。

 今後は指名依頼の治療対応以外は、各自で動く事になります。

 という事で、リリアナさんと共に僕達も座学が行われる部屋に向かいます。


「わあ、人がいっぱいいるね」


 部屋に入ると、男女や人種関係なく多くの人が席に座っています。

 シロが驚いた声を出しているけど、フランとホルンもびっくりしています。

 流石に若い人が多いけど、中には僕よりも年上の人もいます。

 因みにフランとホルンが、この中では一番年下の様です。


「ちょうど花見祭りが終わったからね。各地から東の辺境伯領に多くの人が集まるし、その中には花見祭りを楽しんでから冒険者になる人もいるのよ」

「中には、先に冒険者登録をして花見祭り中は依頼を受けて、花見祭りが落ち着いた今のタイミングで初心者向け講習を受ける人もいそうですね」

「シュンさんの考えは正しいわ。そして少し依頼をこなして勘違いしている人もいるのよ。だからこそ、今日はしっかりと教える必要があるから、私が講師をやるのよ」


 そういえば僕が南の辺境伯領で初心者向け講習を受けた時、盛大に勘違いしていた人が二人程いたなあ。

 リリアナさんのちょっと苦笑した顔を見て、ちょっと思い出してしまった。

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