散歩の六話 僕達のメンバー紹介

 さてさて、こうして異世界に降り立ったわけだが、改めてメンバーを確認しよう。

 僕はシュンで十四歳。

 黒髪短髪で、身長は百六十くらいかな?

 さっきワールドマップを確認したけど、寒い季節だから青を基調した長袖長ズボンに、黒っぽいコートをきている。

 

 目の前でクルクルと回りながら歩いているのがシロ。

 年齢は八歳で身長は百二十くらい。

 白というよりか銀髪に近いおかっぱセミロングで、耳は真っ白。

 でも、肌は普通に人間っぽいんだよな。

 ワンピースっぽい長めの長袖に冬なのにハーフパンツをはいていて、ケープっぽい上着を着ている。


 シロの頭の上に乗っているアオは、握りこぶし二つ分位のおおきさで、透き通った青色だ。

 何故かずっとシロの頭の上に乗っている。


 しかし、長閑な道だな。


「こんにちは!」

「はい、こんにちは」


 途中何人かの人とすれ違ったけど、のんびりと挨拶をしてくれた。

 危険な動物も魔物も現れないし、僕達の会話する声のみ聞こえている。


「ふふふふーん!」


 シロは歩くのが楽しいのか、鼻歌をうたいながら歩いている。


 歩いている内に街道の景色が変わり、街道の右側を川が流れ左側が森になっていく。

 森があるので、動物や魔物がでてこないか先程よりも慎重に行動する。


 ガサガサ。


「あ、ガサガサしている。何かでてくるかな?」


 茂みがガサガサしてきたので、皆に緊張が走った。

 

「グルルル……」

「あ、オオカミだ! とー!」

「皆、戦闘準備……ああ、もう!」


 現れたのはオオカミの群れで十頭程。

 僕が戦闘準備と言う前に、シロとアオがオオカミの群れに突っ込んでいってしまった。

 僕もエアバレットで援護していく。


「とー、やー!」


 シロは、次々とオオカミを蹴り飛ばしていく。

 アオもタックルでオオカミを突き飛ばしてから、風魔法で頸を落としていった。

 あっという間に戦闘は終了。

 アオは倒したオオカミの血抜きを始めている。


「はあ。シロ、いきなり飛び出すのは良くないから、ちゃんと一言言ってから行ってね」

「分かった!」


 暴れてとてもスッキリしたのか、シロは良い笑顔で僕の忠告に頷いていた。

 うーん、絶対にまた突っ込んで行きそうだ。

 おっと、アオが血抜きが終わったと教えてくれたので、オオカミをアイテムボックスに収納する。

 ギルドで売ったら、どのくらいの値段になるかな?


 その後もオオカミやイノシシみたいなのが出てきたので、皆で倒していく。

 シロは声はかけてくれるのだが、やはり突っ込んでいってしまう。

 アオもシロと一緒に突っ込んでしまうので、後衛が僕一人しかいない。

 うーん、もう少し仲間が欲しいなあ。

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