散歩の五話 天界での目覚め その四
「最後に皆様には簡単な魔法の訓練と使い方を教えます」
「魔法!」
シロとアオは、女性に魔法を教えて貰う事にとても喜んでいる。
何だか諸手を上げて踊りだしそうな雰囲気だ。
「先ず最初は体の中にある魔力を感じる事です。目を瞑ってお腹の辺りに意識を集中してください」
「あ、何だか温かい物を感じます」
「シロもあったよ!」
「流石ですね。その温かい物を体に循環する様にして見てください」
「おお、何だか温かい物が動いているよ!」
「日々の訓練として、魔力の循環を続けて下さい」
「はーい」
女性に言われた通りに魔力を循環させるけど、これが結構大変だった。
使いこなすには、毎日の訓練が必要だ。
「続いて魔法の訓練です。シュンさんとアオさんは放出系の魔法を、シロさんは身体強化系の魔法が使えます」
「身体強化系?」
「そうですよ。早く走れたり、力を強くさせたりできますよ」
「おお、シロそんな事ができるんだ!」
僕とアオは一般的な魔法使いのイメージで、シロが格闘技系のイメージだ。
シロは早速パンチとかを出している。
「魔法はイメージがとても大切です。風魔法を使うにも、切るのか圧縮したのを出すのかイメージ次第です。シロさんも、足に魔力を溜めて速く走るイメージですよ」
「おー、やってみる!」
僕達は早速魔法を放ってみた。
確かにどんな魔法を放つのか、イメージがとても大切だ。
エアカッターにしてもエアバレットにしても、どんな形で放つかがとても難しい。
シロも最初は上手く魔力を操れなかったが、次第に速く走れる様になっていった。
僕達の様子を見て、女性はウンウンと頷いています。
「アイテムボックスは頭の中に一覧が表示されますので、取り出す時は取り出したいアイテムをイメージしてください。逆に収納する時は、手に当てて収納するイメージです」
うーん、これは何回かやらないとイメージがわかないな。
これも練習していこう。
「ワールドマップは、シュンさんが認めた人しか一緒に見ることが出来ません。なので、盗み見られる事もないので安心して下さい」
「それは助かります。地図情報は意外と貴重ですよね」
固有スキルは、身近な人にしか分からない様になっているのが有り難い。
色々な人にバレたら大変な事になるだろうな。
「鑑定も自身にしか結果は表示されません。あと、便利ですけど出来るだけやたらに人に使うのはやめておいた方がいいかと」
「その人のプライバシーもあるので、確かに人に使うのは良くないですね」
地球だったら個人情報とかかなり煩いからやたらに使えないし、新しい所でも同じだろうね。
「魔法についての簡単な説明は以上です。最初は冒険者をしながらお金を稼ぐのが良いかと思います」
「まさに異世界って感じですね。色々と有難う御座いました」
女性がニコッとすると、僕達の体が動かなくなり辺りが白い光に包まれていった。
「そろそろ時間ですね。貴方達に幸あらん事を」
女性がそういうと、僕達は眩しい光に包まれた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます