九百三十四話 みんな屋敷に戻ってきました
気を取り直して、結婚式は続きが行われるそうなので僕は屋敷に戻りました。
ちなみに、結婚式会場から披露宴会場となる屋敷まではスラちゃんとポッキーが来賓とかを送ってくれます。
やっぱり、ゲートが使えると一気に人を運べるから便利ですね。
エマさんとオリビアさんの従魔のクリームとクッキーも空間魔法が使えるので、一緒に
屋敷に戻ると心配した使用人が声を掛けてきたけど、問題ないですよと伝えておきました。
実際には、結構ドタバタしましたけど。
ちなみに、王城に連行された教会で騒いだ人は未だにネコちゃんにノックアウトされて気絶しているらしく、しかも王城経由で騒いだ人の貴族家にも連絡が行っているそうです。
正直賠償問題にもなると思うので、結婚式後が大変な気がします。
そして、提供される料理の準備が終わったタイミングで、教会からゲートを通じて人々が帰ってきました。
「「ただいまー」」
「お帰り、キチンとできたかな?」
「「うん!」」
ミカエルとブリットが良い笑顔を浮かべながら僕に抱きついてきたけど、どうやらトラブルはあの一件だけみたいですね。
フラワーボーイとフラワーガールはもうお任せって感じだったらしく、来賓からもとても好評だったみたいです。
リズとエレノアもやってきたけど、こちらはちょっとしょんぼりしています。
「ブーケがボロボロになっちゃった……」
「とっても怖かったの。気迫が凄すぎです……」
うん、何となく何があったのか分かるよ。
猛者による、とても激しいブーケトスがあったのですね。
最近辺境伯領ではブーケプルズが主流だから、何も問題なく平和だったもんなあ。
念の為に、この人にも状況を聞いてみましょう。
「乱入者以外は、素敵な結婚式でしたわ。小さい子もとても張り切っていて、皆さんニコリとしていました。ネコちゃんが乱入者を止めなければ、私が乱入者を止めようとしましたわ」
うん、とても優しいカレン様がニコリとしながらもブラックな気配を漂わせていました。
それほど、乱入者の件はみんな怒っていたんですね。
叶わない恋なのだから、身を引けばこんな大事にならなかったはずなのに。
ちなみに、見事乱入者をボコボコにしたネコちゃんには、披露宴時に美味しいお肉が出されることになっています。
当のネコちゃんは、色々な人によくやったと撫でられていてとってもご機嫌です。
見た目は大きな羽の生えた虎だけど、慣れるととっても可愛いですよね。
そして、ネコちゃんが褒められているので、エリちゃんもとってもご機嫌です。
「じゃあ、みんなも席についてね。もう少ししたら、披露宴が始まるよ」
「「「はーい」」」
「クスクス、みんな元気ですわね」
頑張ったちびっ子軍団は、カレン様と共に元気よく席に向かいました。
他の来賓も、用意された席に座っていきます。
新郎新婦の保護者席には亡くなった奥さんも含めて三貴族家が座っており、スラちゃんが描いた亡くなった奥さんの小さな絵も席に用意されました。
当初はこじんまりとした披露宴だったはずだけど、新郎新婦の同級生に亡くなった奥さんの同級生も駆けつけたので結構賑やかな雰囲気になっています。
そして、僕とルーカスお兄様、アイビー様、ルーシーお姉様はここからが本番となります。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます