九百三十話 あるお願いとおめでたい事
こうして無事に結婚式は終わったのだけど、結婚式後に二つほどとあることがあった。
一つ目は、僕たちに関することだった。
「あの、申し訳ありませんが、是非姉の結婚式のお手伝いをして頂けませんか?」
エマさんとオリビアさんの同級生からの話で、どうも結婚相手の奥さんが病気で亡くなって再婚相手に選ばれたという。
相手はとてもいい人で問題はないんだけど、再婚なので結婚式をこじんまりと行いたいらしい。
しかし、当日他の結婚式が複数あって、司会とかの手配がつかないという。
この話を聞いたリズたちは、もの凄いやる気を見せました。
「そういうことなら、リズにお任せだよ!」
「エレノアも頑張るの」
「「「頑張る!」」」
僕の返事を待たずに、リズたちはとても盛り上がりました。
うん、これは断ると大泣きしそうだぞ。
幸いにして、ローリーさんが結婚式に参加するらしく、この話を聞いた同級生も参加するという。
エマさんとオリビアさんも参加するといったけど、全然こじんまりとはしていない気がするよ。
無料で手伝うと言ったらお金は払うといったので、冒険者の指名依頼として受ける事にした。
一週間後に行われるというので、予定を空けておこう。
この話は、これで終わりです。
そして、二つ目はというとこの人の絶叫が何があったかを物語っていた。
「えっ、ルルーが、ルルーが妊娠したーーー?!」
結婚式後の披露宴会場に、ジンさんの叫び声が響き渡っていた。
遂に、ランディ様に嫁いだクラヴィーアさんとルルーさんの懐妊が発覚したのです。
とてもおめでたいことなのですが、重度のシスコンのジンさんに取ってはまさに一大事です。
ジンさんは、思わず血走った目でランディ様の肩を掴んでいました。
そういえば、クラヴィーアさんとルルーさんの姿が会場に見えないなと思ったら、そういう訳があったのですね。
「おねーちゃんに、赤ちゃんができたんだ!」
「そうよ、レイカにいとこができるのよ」
「「「わーい、わーい!」」」
大慌てのジンさんを放置して、特にレイカちゃんはお母さんのレイナさんに抱きついて大喜びです。
周りにいたちびっ子軍団も、もちろん諸手を挙げて喜んでいた。
常に多くの子どもと接しているから、新しい仲間が増えたと思っているのでしょうね。
「ルルーが、あの可愛かったルルーが……」
あーあ、ジンさんはとうとう膝をついて崩れ落ちちゃった。
もうこうなると、止めようがないですね。
なので、先にスラちゃんに屋敷に連れて帰ってもらった。
しかし、次にランディ様をにこやかに微笑んでいるティナおばあさまがロックオンした。
「ふふ、ようやくなのね。ランディ、おめでとう」
「あっ、ありがとうございます」
「三人の子どもだから、きっと美形な子どもが生まれるでしょうね。私も、本当に楽しみだわ」
「その……」
おお、ティナおばあさまがランディ様にグイグイといっているよ。
しかも、レイナさんたちやちびっ子軍団もランディ様を取り囲んでいます。
そういえば、知り合いの人で妊娠が発覚したのは久々ですね。
王都の五歳の祝いが終わったら、みんなでお祝いを持って行く事になりました。
こうしてお世話になったお姉さんの結婚式が終わり、新たに別のイベントが発生しました。
でも、問題のあることではないから、別に大丈夫ですね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます