八百六十話 戦闘の終結とビックサプライズ
全ての闇ギルドの構成員を聖騎士団に引き渡し、この遺跡跡も捜索が始まりました。
ちなみに、オカマさんのお店からだと歩いて十分ほどで着く近さに遺跡跡があるそうです。
なので、元々警戒にあたっていた聖騎士も合流しているそうです。
僕たちは、教皇猊下とオカマさんも一緒に王城に向かう事になった。
直ぐに、いつもの会議に呼ばれます。
「教皇国内で活動を行い、余からも教皇猊下に謝罪する」
「いえ、何も問題ありませんぞ。話も直接聞いておりますし、捕まえたものも全員聖騎士団の施設に送って貰ったのですから」
改めて、陛下が教皇猊下に僕たちの行動の件で謝罪しました。
こういうのは、きちんとした方が良いですね。
そして、話題は入園式の際に映ったピエロの立体画像の件になりました。
一番驚いていたのは、他ならぬオカマさんでした。
「あいつ馬鹿よね。うちのお店でテイクアウトした料理が、画面の隅に映っていたなんて。私のお店に来た人なら、直ぐに分かるわよ」
そうです、なんと入園式の際にピエロの画面に少し映っていたのは、オカマさんのところの名物料理の鳥のトマト煮込みでした。
あのトマト煮込みは本当に美味しくて、僕たちも毎回頼んで食べているんだよね。
もちろん、テイクアウト料理として持ってきています。
だからこそ、僕やリズ、はたまたティナおばあさまやエレノアも直ぐに鳥のトマト煮込みに気付いたのでした。
「資金不足に加えて、相当数の離反者が出たのでしょう。闇ギルドは組織としてかなり弱体化しておりました。恐らく、ピエロの独裁的なやり方についていけなくなったのでしょう」
「とはいえ、トップは潰れたが組織の下っ端はまだ活動している可能性が高い。今後も引き続き警戒を続ける事になるだろう」
「闇ギルドの構成員は、全て捕まった訳ではないですからな。こちらも、明日よりピエロやその他のものへの尋問を開始します」
教皇猊下と陛下も、まだ下っ端が何かをすると思っていた。
それは、僕やジンさんも同様です。
何にせよ、大物への戦いはこれで一区切りです。
既に、帝国と共和国のトップにも今回の件を伝えています。
「本日は遅いので、ここまでにしておこう。日を改めて、今後の対応を進めるとしよう」
話はこれで終わりなので、僕は教皇猊下とオカマさんを共和国に送りました。
帰り際、教皇猊下がオカマさんに皇都の店はいつ開店するのかと尋ねていたのが印象的でした。
そして、テイクアウトした料理の半分を王家に置いて行って、僕たちも王城にいた他の面々と共に屋敷に戻りました。
「既に、ミカエル様は寝ていますわ。ずっと起きて待っているって言っていたのですけど」
屋敷に入ると、チセさんが僕たちを出迎えてくれました。
もう遅い時間なので、ミカエルたちも眠気が限界になったんだね。
テイクアウトした料理は、待っていてくれた人に食べてもらいました。
うーん、今日は入園式からピエロの捕縛まで続いたから、とっても疲れたよ。
そんな疲れた体が一気に目覚めるビックニュースを、チセさんが教えてくれました。
「イザベラ様より伝言をお預かりしております。明日、王城に行く前に屋敷に来て欲しいそうです。要件は、エマ様とオリビア様の縁談の件だそうです」
「「えー!」」
僕もリズも、とってもビックリしちゃいました。
僕たちが小さい頃からいっぱいお世話になった、まさに恩人のお二人の縁談です。
聞きたいことが沢山あるけど、まずはおめでとうって言ってあげないと。
それは、リズも同じ気持ちだったみたいです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます