六百六十七話 内偵調査の結果
二日間の内偵調査の結果が出たので、王城に関係者が集まって会議をする事になりました。
僕とスラちゃんとプリンに加えて、ポッキーも会議に参加します。
ポッキーは筆談が出来るけど、一緒に行動していたプリンもいるから僕も言いたい事は大体は分かります。
ジンさんとレイナさんとカミラさんに、辺境伯様とジェイド様も会議に参加します。
「カスバク子爵領と男爵領はご飯もまずいし街も活気がないし、街全体が沈んでいましたよ」
「領主は何処にお金を使っているのだろうかという、とっても怪しいレベルでしたわ」
うん、レイナさんとカミラさんがカスバク子爵家とカスバク男爵家をボロクソに評価していた。
闇組織云々以前に、領地経営がマトモなのかっていうレベルだそうです。
娘と孫娘の酷評に、商務卿と宰相も思わず苦笑していました。
「まあ、スラちゃんが忍び込んで手に入れた書類からしても、奴らは闇組織と繋がっている可能性は高いな。丁度住民からの陳情書も届いたし、軍も動かして良いレベルだ。明日は手加減せずに、徹底的にやって良いぞ」
可哀想に、住民からの陳情書が出てきたので内務卿が現地に行かなければならなくなった。
ついでと言う事で、当初現地に行く予定のなかった農務卿もついて行く事になりました。
うん、お二人の不満がカスバク子爵と男爵にぶつけられる可能性大ですね。
「さて、頭が痛いのがバイザー子爵家だ。ある職員が、怪しい動きをしている事が分かった。闇組織と繋がっているかはまだ分からないが、何れにせよ好ましくない事だ」
「該当の職員は、既に別の横領容疑で拘束しております。明日より本格的な取り調べを行います」
「バイザー子爵領には、ジン達も向かわせる。当分はカスバク子爵と男爵への対応に注力し、直ぐにバイザー子爵領の対応に移るとする」
まだ事件の全貌が掴めていないのもあり、バイザー子爵領は引き続き調査となった。
ジンさん達も投入して、徹底的に調べないといけないね。
「明日は、内務卿と農務卿とケーヒル伯爵にティナ叔母上とアレクとリズを派遣する。バイザー子爵家には、ジン達に兵を追加派遣する。それぞれ、準備を怠らない様に」
「「「はっ」」」
これで会議は終わりです。
担当者はまだ会議を続けるそうなので、僕達は会議室から子ども部屋に移ります。
「レイカとガイルは、暫くアレクサと一緒に辺境伯様の屋敷でお留守番よ」
「二人で頑張って、妹を守ってあげてね」
「「はーい」」
ジンさん達は暫くバイザー子爵家の屋敷に泊まるので、レイカちゃん達は辺境伯家に預かる事になります。
いつもちびっこ軍団で一緒にいるし、今回はサンディとイヨもいるから大丈夫ですね。
ルリアンさんとナンシーさんの子どもも、一緒に預かります。
「ポッキー、頑張ってお仕事してきてね」
「キュー!」
なんかあった際の移動手段として、ジンさん達にポッキーが付き添う事になりました。
ポッキーはアイテムボックスもあるから、きっと大きな戦力になるね。
「僕もリズも、万が一の事を考えて武装するよ。スラちゃんとプリンも頑張ってね」
「頑張るよ!」
僕とリズも、今回は戦闘を考えて対応しないとならない。
どれだけ闇組織の人間がいるか分からないけど、僕も精一杯頑張らないとね。
「ルーカスとアイビーは、当初の予定通りの対応ね」
「ルーシーは、宰相のお手伝いね。エレノアも、ルーシーを手伝ってあげてね」
「ええー!」
ルーカスお兄様とアイビー様とルーシーお姉様はともかくとして、エレノアは完全に巻き込まれたね。
思わぬ展開にエレノアはビックリしていたけど、こればっかりはどうしようもないね。
項垂れているエレノアを尻目に、僕達は準備もあるので屋敷に帰りました。
さて、明日は朝から忙しくなるね。
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