六百二十二話 ジェイド様とルシアさんの結婚式当日です

 ジェイド様とルシアさんの結婚式当日、僕とスラちゃんで手分けして来賓を呼びに行きました。

 街に宿泊していた人も、屋敷に集まり始めています。

 一度屋敷に集まってから、僕のゲートで纏めて教会に移動します。


「「「あうあう」」」

「赤ちゃんが三人並んでいて、とても可愛いですわね」


 ちょうど授乳やおしめ交換タイミングだったので、全て終えてだいぶスッキリしたエリンちゃんとシェファードちゃんとアリンちゃんが仲良くベビーベッドに並んでいます。

 双子ちゃん用のベビーベッドなので、三人でも余裕があります。

 手足を元気よくバタバタさせる三人を見て、アイビー様だけでなく、皆もニコニコしていました。


「ははは、シェファードは早くも両手に華だな」


 一人呑気に笑っているジンさんがいるけど、あなたの娘は殆ど帝国に嫁に行くと決まったに等しいですよ。

 笑っているジンさんの事を、特に王家の何人かが溜息をつきながら見ていました。


「おとーとも、いくの?」

「いっしょがいいー!」

「ベビーベッドに乗せて行くけど、シェファードも結婚式には参加するわよ。だから、ステラもオリバーも頑張らないとね」

「「がんばる!」」


 ソフィアさんに促されて、双子ちゃんもやる気満々です。

 弟にカッコいい所を見せる為にも、頑張ってフラワーガールとフラワーボーイをやらないとね。

 他の子達も綺麗な衣装に着替え終わっていて、教会へ出発を待つだけになっています。


「手をバタバタさせているよ」

「ちっちゃいねー」

「可愛いねー」


 そして、ルシアさんと同じ髪色の男の子三人が、ベビーベッドの側に集まっていました。

 前にチャールズさんが言っていたけど、ルシアさんには下の兄弟が沢山います。

 男の子四人兄弟に姉もいて、兄弟の人数がとても多いですね。

 チャールズさんとルシアさんの両親は、別室で辺境伯様とイザベラ様と話をしているそうです。

 両家の親同士もとても良い雰囲気らしく、ホッと一安心です。


 しゅっ。


「ただいま」

「お邪魔いたします」

「あうー」


 おっと、スラちゃんが最後の参列者のマイク様夫婦を連れてきたよ。

 エマさんとオリビアさんは既に自室にいるし、そろそろ皆も教会に行かないと。

 準備が出来た人から、ゲートを繋いで教会に送りました。


「さてさて、今日はどんな料理が出るかのう。とても楽しみだ」

「おじいちゃん、キチンとジェイドとルシアを祝ってあげてよね」

「分かっておる。祝った後に、料理を楽しむのだ」


 何だろう、宰相とカミラさんの掛け合いにちょっと不安を抱いたよ。

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