六百十九話 今回の結婚式は少し簡素化?
辺境伯家の新たな赤ちゃん誕生日で多くのプレゼントが来るかと思ったら、実はそうではありませんでした。
「きっと出産祝いとジェイドとルシアの結婚祝いを同時にしてくる可能性が高いな」
「タイミング的には、ほぼ同時ですからね」
僕達は赤ちゃんがいる部屋に来ているけど、辺境伯様の言う通り結婚式まであと一週間なので、一緒に贈ろうとする人は多いのかもしれない。
僕達は、出産祝いと結婚祝いを分けて贈ったけどね。
近隣の人達やマイク様も、出産祝いを持ってきました。
「うわー、かわいいー!」
「しーちゃん、げんきいっぱい!」
「あうあう」
そして、ベビーベッドの周りでは、今日も双子ちゃんが弟をニコニコしながら見つめていました。
シェファードと名付けられた男の子は、興味深そうにお姉ちゃんとお兄ちゃんの事を見ていました。
双子ちゃんはシェファードちゃんの事を毎日可愛いって言っているけど、これから弟がどんどんと成長していくのが楽しみなんだろうね。
「今回の結婚式は、招待客を絞るんですよね」
「そうだ。正妻の結婚式だから、どうしても差別をつけないとならないんだ。面倒くさい事ではあるんだけどね」
ルシアさんはいわゆる側室としてジェイド様と結婚するので、ソフィアさんの時見たく街を上げて大々的にはやらないんだって。
招待客も絞るといっても偉い人達は結婚式に参加する予定で、特に閣僚と王族は結婚式をとても楽しみにしていました。
「ジェイド様とソフィアさんの時に比べると、子どもが沢山ですね」
「そうだな。結婚が続いたのもあるし、本当に賑やかになったもんだ。昔は、アレク君とリズちゃんとミカエルしか小さな子どもはいなかったしな」
辺境伯様がベビーベッドの側にいるリズとミカエルを見ながら、懐かしそうに話しました。
昔は、僕もミカエルも辺境伯様の屋敷で一緒に暮らしていたもんね。
「ふぇっ……」
「あっ、シーちゃんがお腹空いちゃったって、プリンちゃんが言っているよ」
シェファードちゃんが泣き始めたので、早速スーパーベビーシッターを目指しているプリンが何で泣いているかを教えてくれました。
でも、スラちゃんの壁は高いと思うよ。
「あらあら、じゃあ皆も昼食にしましょうね」
「「「はーい」」」
ソフィアさんがシェファードちゃんを抱きながら、リズ達にも昼食にしようと話しかけました。
昼食を食べたら、皆で結婚式のお手伝いと言う名の教会の掃除をする予定です。
ご飯を食べて、元気いっぱいにならないとね。
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