五百九十三話 ご褒美は海鮮つくし?
気を取り直して、翌日はポートコール直轄領とバザール子爵領で薬草採取を行います。
今日は助っ人として、ルシアさんとククリさんも参加します。
バザール子爵領に行く時には更に助っ人が増えるらしいが、絶対にバザール子爵領名産の絶品ソース目当てですね。
先ずは、皆でポートコール直轄領に向かいます。
「「「うーみー!」」」
久々のポートコール直轄領の港町を見て、皆テンションが上がっています。
「せっかくだから、昼食は食堂で海鮮料理でも食べましょうか」
「「「さんせー!」」」
ティナおばあさまの提案に、皆のやる気も上がります。
代官邸に移動して、久々にカールトンさんに挨拶に行きます。
「皆様、お久しぶりでございます」
「カールトンさん、お久しぶりです。今日は宜しくお願いします」
「薬草は沢山あると思いますので、存分に採って頂ければと」
代官邸に行くと、カールトンさんが出迎えてくれました。
既に治療に必要な薬草採取の件は知っているみたいで、スムーズに話が進みました。
定期的に森に冒険者や軍が入って動物や魔物を狩っているそうで、前と違って森は安全らしいです。
そして、話は昼食の件に変わりました。
「では、代官邸にて海鮮パスタやピザをご用意します。皆様はこの街にとって英雄でもありますので、沢山の人に囲まれる恐れがあります」
「「「やったー!」」」
カールトンさんのご厚意で、昼食を用意してくれる事になりました。
確かに久々にポートコール直轄領に来たから、辺境伯領と違って人に囲まれちゃいそうだよね。
ご褒美も決まった所で、僕達は森に向かいました。
「この森も、いっぱい薬草があるね」
「沢山集めるの」
森の中はブランターク男爵領と同じく、沢山の薬草が生えていました。
リズのテンションは既に上がってるし、エレノアもふんすって気合を入れていました。
早速、皆で薬草採取を始めます。
「グオー!」
「せい、やあ!」
前に魔物が氾濫寸前だった森だけあってか、多くのウルフや熊に猪が僕達を襲ってきます。
今も大きな熊が僕達を襲ってきたけど、一晩寝て復活したジンさんが張り切って対応しているので、僕達は補助的で良さそうですね。
「いやあ、沢山の薬草が採れるね。ポッキー、これもしまってね」
「キュー」
助っ人のルシアさんも、相棒のポッキーと一緒にどんどんと薬草を集めます。
こういう時に、僕とプリン以外にアイテムボックスを持っている人が増えるのはとても助かります。
「「「グルル!」」」
「常に私達を色々な動物が襲ってくるので、気が抜けませんね」
「でも、良い訓練になるわ。ある程度は間引いても問題ないそうよ」
ククリさんはカミラさんと一緒に魔法を使ってウルフの群れを一網打尽にしています。
「えい、やあ!」
「アレク君も、だいぶ剣技が上達したわね」
僕も良い機会なので、魔法じゃなくダガーの二刀流で対応します。
レイナさんに剣技を褒めて貰えたし、毎日訓練している甲斐があったね。
こうして、僕達は多くの動物を倒しながら薬草採取に励みました。
「はい、お料理をお持ちしました」
「「「美味しそう!」」」
そして、頑張ったご褒美は勿論代官邸で出される海鮮パスタやピザです。
沢山の動物をポートコール直轄領の冒険者ギルドに納品したし、ポートコール直轄領としても僕達の森での対応は有り難かったんだって。
だから、ここは皆で出された料理を堪能しましょう。
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