四百五十三話 初日の行動終了です

 僕達がランディ様から話を聞いている間に、追加でやってきた兵によって執事の関係者が拘束されました。

 早速王城に拘束した関係者を送ります。

 そして、僕達は応接室で今後の対応を話し合います。


「執事の抱えていた資産を差し押さえれば、ブランターク男爵領の借金問題は解決するかもしれませんね」

「その可能性は高そうね。先ずは、動物と魔物の件を片付けてから対応しましょう」

「そうですな。まだ魔物溢れが起きていない今の内なら、兵や冒険者だけでも対応できるでしょう」

「我々にとっても良い訓練になりそうです。男爵領の兵は疲弊していますので、我々が交代で警備にあたりましょう」

「アレク君は炊き出しと治療に専念して貰うわ。少し落ち着いたら、王城から官僚を呼び寄せましょう」


 ここから先は、軍と冒険者が中心となって動物と魔物退治にあたります。

 僕とリズ達は、炊き出しと治療に専念します。

 こんな感じで役割分担は決定です。


「お兄ちゃん、治療終わったよ!」

「いやあ、大量に獲物を得たなあ。良い収穫だったぞ」


 屋敷で色々とゴタゴタしていたので、いつの間にか夕方になっていた様です。

 応接室にリズ達と冒険者が入ってきました。


「教会にいた人は治療できましたけど、病院に兵士が沢山いるそうです」

「じゃあ、明日は病院にいる人の治療をメインに行おうか」

「了解! リズにお任せだよ!」


 ノエルさんの報告を聞いた僕は、治療をメインに行う事に決めました。

 ポーションも沢山使ったので、一回辺境伯領に戻らないといけないなあ。


「冒険者の皆さんはどうしますか?」

「せっかくだから、この街の宿に泊まるぞ」

「宿にとってはお金も入るし、何かあった際に直ぐに対応するぞ」

「じゃあ、お願いします」

「おう、任せろ!」

「「「かっこいい!」」」


 冒険者も街にいてくれるとなると、本当に助かるぞ。

 即応力では、兵よりも冒険者の方が上だもんね。

 と、ここで冒険者からとある要望が。


「アレク、できればそのスライムを貸してくれ。獲物が沢山で、収納するのが大変なんだよ」

「良いですよ。プリンもやる気になっていますし」

「おお、それは助かる。後は、できればこの街のギルドに解体用の職員を増やしてくれ。出来れば獲った獲物をこの街に流通させた方が良いだろう」

「そっちは私が辺境伯に連絡するわ。直ぐに手配させましょう」

「流石は華の騎士様だ。話が早いぞ」


 冒険者からの要望は全然難しい事ではないし、寧ろブランターク男爵領の経済を回す様に気を使ってくれている。

 僕もティナおばあさまも、喜んで協力します。

 という事で、僕達と近衛騎士は一旦辺境伯領に帰ります。


「食料も用意しよう。後は空いている文官も派遣するとしょう」

「後は、治療研究所のスタッフも派遣しましょう。早く兵を復帰させた方が良いですわ」


 辺境伯様とイザベラ様も、直ぐに動いてくれる事になりました。

 更には、この人も手伝ってくれる事に。


「明日は用事がありませんので、私も参加します」

「ランディは学園の後輩で、私も知っているんです。様子を見に行きますわ」


 ルルーさんとクラヴィーアさんも、明日は一緒について行く事になりました。

 ランディ様とクラヴィーアさんは顔見知りらしいし、コミュニケーションもより一層取りやすいかも。

 因みに、ミカエルとブリッドはルーカスお兄様とアイビー様と共にバイザー子爵領の屋敷にお泊りになりました。

 ミカエルとブリッドは、泣かないでちゃんとお泊りできるかな?

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