四百三十四話 マイク様とセシルさんの結婚式の打ち合わせ

 今日はマイク様とセシルさんの結婚式の打ち合わせを兼ねて、マロード男爵領の温泉に行く事になりました。

 残念ながら今日は日帰りなのですが、いつもの旅館で温泉に入る事ができます。

 せっかくなので、今日はチセさんも一緒に温泉に入ります。

 という事で、話し合いの参加者は辺境伯様とイザベラ様と僕で、他のメンバーは屋敷でお勉強中です。

 因みに、ジンさん達は用事があるので、今日は温泉にも参加しません。

 温泉に入る前に、キチンと結婚式の打ち合わせをやりましょう。


「男爵領にこれだけの人が集まるので、警備は厳重に行わないとなりませんね」

「辺境伯領も兵を出しますが、近衛騎士も警備につくそうです」

「それは大変助かります」


 今日話し合いに付いてきた辺境伯様とマロード男爵様が話をしているけど、今回の結婚式には全ての閣僚に加えて王族も参加する事になった。

 なので、警備体制はかなりのものになるそうです。


「既に結婚式に向けての様々な準備は順調に進んでいます。街の方も協力的で、とても有難いです」

「街の人にマイクが受け入れられている様で、父としても大変有難いです」

「マイクはとっても働き者です。街の人にも大変好評ですよ」


 マイク様は明るいし、とっても頭が良い。

 セシルさんとの仲も良好だし、街の人にも好評だ。

 息子がマロード男爵領の領民に受け入れられていて、辺境伯様もホッとしているみたいです。

 結婚式は一ヶ月後、今日の話し合いはこれで終了です。

 続いて、マロード男爵領での生薬研究所の話です。


「元々マロード男爵領では生薬の研究が行われていましたが、一子相伝で行われていました。今ではキチンと生薬のレシピが整理されてきて、より良い生薬の開発に励む様になりました」

「どの産業でも後継者問題はあるのだが、その点も改善されているようだな。特に昨年末の風邪の流行では、新たな薬師がとても活躍していたそうで何よりですな」

「全くです。若い力が動いてくれて、とても助かります」


 生薬研究所の若い薬師が、年末に流行った風邪の治療薬の作成に大活躍しました

 おかげで、殆ど死者を出さなくて済んだのです。

 今年からは、一部の若い薬師が辺境伯領の治療研究所で働いています。


「王都から薬師の卵もやってきました。これからも優秀な薬師の育成に努めます」


 マロード男爵も生薬研究所の稼働に手応えを感じているようで、辺境伯領だけでなく王都とも連結を始めたそうです。

 これからもっと病気が治せる様になったら良いなあ。

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