三百九十六話 微笑ましい事件
会議が終わってリズ達の所に向かった時、事件が起きていた。
せっかくだからと言う事で、全員で昼食を食べようとなったのだ。
そこで、ルカちゃんとエドちゃんの所にいるリズ達を迎えに行ったのだ。
カチャ。
「僕は、体を動かすのも本を読むのも好きですよ」
「そうなんですね。私は体を動かすのが好きですわ」
えーっと、この状況は何だ?
ルーシーお姉様とジェットさんが、ソファーに隣同士に座っている。
二人とも、何だかとても仲良さそうに話をしているぞ。
昼食を食べる所がリズ達のいる所に近いので、会議に参加していた全員がルーシーお姉様とジェットさんの仲良さそうな様子を見てしまった。
そして、ルーシーお姉様とジェットさんから少し離れた所にリズ達と王妃様とアリア様がソファーに座っていた。
「おい、この状況は何だ?」
「何と言われても見た通りですわ。二人は初めてあった時から、こんな感じでしたわ」
「まるで二人同時に恋に落ちた様ですわ」
陛下が王妃様とアリア様に状況を聞いたけど、どうやらルーシーお姉様とジェットさんはダブル一目惚れをした様だ。
だから余りのラブラブぶりに、リズ達も離れた所から二人を見守っていたのか。
「正直な所、ルーシーの所には嫁にくれとアホな貴族からのアプローチが多くてうんざりしていたのよ」
「共和国を代表するブラントン家だし、家格は全く問題ないわ。寧ろ、王国と共和国との繋がりを強化できて万々歳だわ」
王妃様とアリア様は、もうルーシーお姉様とジェットさんの婚約まで話が進んでいる。
ルーシーお姉様は今年九歳だし、ジェットさんは今年十一歳になる。
二人の年齢的にも、ぴったりな感じがしているぞ。
「ほほほ、これはこれはおめでたいですな」
「ええ、王国を通じて各国との関係が強化されますわね」
サイファ枢機卿とシェジェク伯爵も、もうルーシーお姉様とジェットさんが婚約した前提で話を進めていた。
だが、落ち込んでいる人が一人いました。
「な、何で幼い弟に先を越されるのよ。私は何時結婚できるのよ……」
そう、ジェットさんの実の姉であるクレイモアさんです。
ルーシーお姉様とジェットさんの事に反対ではなく、自分に全く良い人が現れない悔しさで床に崩れ落ちていました。
クレイモアさん、会う度に結婚したいと言っていたもんな。
ともあれ、ルーシーお姉様に良い人が現れたのは間違いない。
昼食も闇組織の事は頭から置いておいて、ルーシーお姉様とジェットさんの事が話題の中心となった。
うん、昼食も二人は隣同士並んで仲良く食べているから、もう婚約は決定的だな。
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