転生しても実家を追い出されたので、今度は自分の意志で生きていきます

三百七十五話 ブリットのお試しお泊まり その三

　炊き出しの後は僕の屋敷での夕食なのだけど、今日は折角という事なのでお隣のジンさん達も一緒に夕食を食べます。

　今夜の夕食は、いつの間にか鍋の派生系として考案されたオーク肉の冷しゃぶです。

　皆、食に対するこだわりは凄いからなあ。

「はーい、お野菜もたっぷり食べましょうね」

「「「やったー！」」」

　侍従のお姉さんが、お皿に盛られた料理を運んでくる。

　お皿に盛られた料理を見て、今日一日頑張ったミカエルを筆頭にした腹ペコ軍団は大喜び。

　スラちゃんとプリンも、触手を振って腹ペコ軍団と共に喜んでいます。

「いやあ、よく働いたからご飯が美味しいわ」

「育児って本当に疲れるわね」

　レイナさんやカミラさんも、皆との夕食に参加しています。

　因みに赤ちゃん達は特製ベビーカーで一緒に来ていて、あうあうとこちらの様子を見ている。

「はい、これも食べましょうね」

「「あう！」」

　侍従のお姉さんの赤ちゃんも、離乳食を美味しそうに食べています。

　つかまり立ちも覚えてきたので、そろそろ歩くのかなって皆思っています。

「ぶりちゃ、おいちいねー！」

「うん！」

　ミカエルとブリットも、モリモリと夕食を食べています。

　二人も、今日は良く頑張って動いたもんな。

「小さい子がいっぱいだね」

「本当だね、可愛いね」

「あの、お前らもまだ小さい子の枠内だぞ」

　赤ちゃん達を見てニマニマのリズとサンディに向かって、ジンさんが冷静にツッコミを入れていた。

　前世でいうと、僕達はまだ保育園に通っている年齢だもんね。

「本当に賑やかね。皆可愛いわ」

「そうですね。とても賑やかですね」

　クラヴィーアさんとルルーさんは、実の姉妹の様に仲良く赤ちゃん達を見ていた。

　そんなこんなで、賑やかな夕食は終了です。

　ジンさん達も屋敷に帰ったので、後は寝るだけです。

「ふわぁ」

「ねむねむ……」

「ほら、二人とも寝ちゃいなさい」

「しょうがないわね」

　ミカエルとブリットは、ソファーに寄りかかってコックリコックリと半分寝てしまっています。

　侍従のお姉さんが、二人を抱っこして僕の部屋に連れて行きます。

　もう、この分だと二人とも直ぐに寝ちゃいそうだな。

「あふう」

「むふぅ」

「リズとサンディも、もう寝なさい」

「「ふわぁーい」」

　リズとサンディもソファーで眠たそうな素振りをしていたから、僕が部屋に連れて行く。

　直ぐに先に寝ていたミカエルとブリットにくっついて、スヤスヤと寝息を立てていた。

「あふぅ」

「ほらほら、アレク君ももう寝なさい」

「明日もあるのだからね」

「はい、そうします」

　僕もあくびが漏れてしまったので、今日はもう寝る事に。

　侍従のお姉さんに促されて、人がいっぱいのベッドに潜り込みます。

「寝ていると本当に可愛いわね」

「赤ちゃんの頃から、寝顔は天使の様だね」

　誰かが僕のほっぺをツンツンとしていたけど、僕も眠気の限界が直ぐに訪れたのだった。