三百六十八話 孫バカ誕生
新しく産まれた赤ちゃんは、グランドとガリバーと名付けられた。
ダイアンさんとナンシーさんの赤ちゃんがグランドで、ゴードンさんとルリアンさんの赤ちゃんがガリバーです。
本当に元気な赤ちゃんで、泣き声が僕の屋敷まで聞こえてくる事があります。
また、ナンシーさんとルリアンさんも、跡取り息子ができて一安心だと言ってます。
二人の子どもだと、功績を上げて貴族になる事もあり得そうだもんね。
「じーじでしゅよ」
「ばーばよ、ばーば」
そして、今日は王都からグランドちゃんとガリバーちゃんの祖父母にあたるダイアンさんとナンシーさん、それにゴードンさんとルリアンさんの両親を連れてきた。
合同結婚式で迎えに行った事があるから場所は大丈夫なのだけど、結婚式以来久々に会ったダイアンさんとナンシーさんにゴードンさんとルリアンさんの両親達は孫に会いたいオーラが半端なかった。
そして、グランドちゃんとガリバーちゃんの顔を見た瞬間、全員が孫馬鹿にクラスチェンジした。
もう顔がとろけきっていて、超デレデレとしているよ。
申し訳ないけど、側から見たら逮捕されてもおかしくない表情ですよ。
「アレク君、ごめんなさいね。私もまさか両親がこうなるとは思わなかったの」
「よく考えると、王族の子どもを馬車や魔導船代わりに使っているのよね。時代が時代なら、死刑になってもおかしくないわ」
「いえ、最近は赤ちゃんが産まれた機会に恵まれていて、祖父母の気持ちも何となく分かりますので」
ナンシーさんとルリアンさんは、両親の暴走を見て逆に冷静になっていた。
まあ僕もお世話になったナンシーさんとルリアンさんの両親だからこそ、タクシー代わりになっても良いと思ったんだよね。
全く知らない人にタクシー代わりになれと言われたら、流石に断るよ。
因みに孫馬鹿になった人達は、数日間ジンさんの屋敷に滞在する事になるという。
また、ナンシーさんとルリアンさんの学園の同級生はジンさんとレイナさんとカミラさんの同級生でもあるので、レイナさんとカミラさんの赤ちゃんが産まれたらまとめてお祝いを持ってくるらしいです。
リズとサンディとミカエルはというと、ソフィアさんの所に行って一足先に産まれた双子ちゃんの様子を見に行っています。
僕の両側の屋敷は、今年は出産ラッシュだなあ。
これでレイナさんとカミラさんの赤ちゃんが産まれたら、更に賑やかになりそうだ。
「赤ちゃん可愛かったよ!」
「少し大きくなってました」
「なてた!」
昼食の時間になって屋敷に帰ってきたリズとサンディは、ミカエルと共に少し大きくなった双子ちゃんの様子を身振り手振りで僕に伝えてきた。
僕としては赤ちゃんだったミカエルの成長過程を見ているから何となく分かるけど、それでも赤ちゃんの成長って早いよね。
侍従のお姉さんの赤ちゃんもそろそろ歩き出しそうだし、僕の屋敷も一段と賑やかになりそうだ。
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