13. 普通

自転車に乗っていた

私は急ブレーキをかけた


怒られた

「危ないだろ」「ぶつかるじゃねぇか」


わかってる

前見て走らなきゃ行けないの


でもなんか無理なの

前むく気力すらなくなって


いつも渡ってる横断歩道

わずか数メートルなはずなのに

今日は何秒かかっただろうか


次の日私は大学にいた

いつものように笑顔で話さななくちゃ


でもなんか無理なの

笑顔にする気力すらなくなって


普通でいるのが苦痛で

いつの間にか講義室を飛び出して

涙が溢れていた


後ろを振り返ると友達が立っていた

あまり話したことなかったのに

いつの間にか自分のことたくさん話してた


「そっか」「辛かったね」

ずっと話し聞いてくれて

いつの間にかその子も泣いてくれて


けどその子の腕を見たら無数の切り傷があって

風が吹いて服がめくれると

お腹には痣があって


「そっか、この子も」

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