第478話

「うんまぁ、そのぐらい容易いが…あまり過保護過ぎて嫌われないように気をつけるんだぞ?」


善は急げというわけで天照様の神域に押しかけ、事情を説明して協力をお願いすると。

あっさり了承してくれた。

なんかドン引きされてる気がするけど。

いつも此処までしているわけじゃないよ?

今回は状況が状況だから俺の持っている人脈…

いや、神脈をフルで活用しようと動いている訳で…


うん。過剰になりすぎて束縛するレベルにならないように注意しよう。


「まぁまぁ、義祖母様愛する妻の為に此処まで出来る。素晴らしい事ではないですか」


…なんか増えた。


「サクヤ…まだ、事情の説明してないはずなのだが…」


俺と話している間に念話で呼んだのかと思ってたんだけど、どうやら違うらしい。


……なんかもの凄く嫌な予感がしてきた。


「妻の為に神域に押しかけるような方を私が見逃す訳ないでしょう?ところで貴方は奥さんのどんなところに惚れたのかしら?」


「えっ!?どんなところに惚れたかですか?

一緒にいるだけで癒やされるところとか優しく甘やかしてくれるところですかね?」


そこまで言って呆れた表情の天照様とニコニコしながら聞いている、この質問をした女神様の存在を思い出し口を閉じる。


発言自体は100%本心なのは間違いじゃないが

質問されようとソフィア本人にならまだしも

他人に伝えるかと言うと…


何と言うかもの凄く言わされた気がする。


神力による思考誘導的な事されてる?

うーん種族特性で神力に対する耐性があるはず何だけど…

敵対されている状態じゃ無いと耐性は発動しない?


そういえば、神と戦闘する場合って書いてあったもんなステータスで確認したとき。

それって、そこを上手く付かれて神滅者の能力が発動しない状態で神に攻撃されたりしない?


そこら辺は能力が上手いこと判断して適応してくれると信じよう。


やっぱり、一度も試さずにぶっつけ本番ってのは駄目そう。


「まぁ、色々と個性的ではあるが悪いやつではないし。今回の件に適任な神だ」


「え~っと木花咲耶姫様という事でよろしいでしょうか?」


自己紹介をまだして貰って無いので、天照様との会話から判断するしかないけど。

母子の健康を守るような内容の能力を使えそうでサクヤと呼ばれていたから木花咲耶姫様で間違いないと思う。


安産や子授けで有名な神様なイメージだし。

実際には他にも色々な御利益があったはずだけど…火難除けとかだっけ?


後、個性的じゃない神様なんていないと思いますよ。


「はい。木花咲耶姫です。気軽にサクヤと呼んでください。宜しくね映司くん」


「宜しくお願いします。咲耶様」


自己紹介をそこそこに天照様と咲耶様が準備をしている間にソフィアを迎えに行く。

神域ってマジで何が起きるかわからないからね。


「貴女が映司くんのお嫁さんね!!」


ソフィアを連れて天照様の神域に戻ると、ソフィアを見つけた咲耶様がソフィアの手を取って何処かに行ってしまった。


うんまぁ、俺がされたような質問をされているだけだろうし。問題ないだろう。

下手について行ったら俺が精神的なダメージを受けそうなので俺はノータッチ。


それにしても、咲耶様は敵では無いけど攻撃力高いな。


「恋愛話とか女子トークするのを止める気はないけど。本来の目的の方も忘れたりしないですよね?」



「流石に無いだろ。準備もしっかりしていたし。まぁ、暫く帰って来ないだろうが…

お茶でものんで待ってるのが良いだろう」


お茶のんで待つレベルで時間かかるのか…


まっ、急いでるわけじゃないから別にいっか。

ここのお茶とかお茶菓子美味しいからな。


お茶とお茶菓子をごちそうになりつつ

今回なんだかんだ行くことになるであろう異世界の情報について地球から教えてもらった。


今回は日本の戦国時代風の世界らしい。

ファンタジーもりもりなので、似てはいるのは見た目だけで、それ以外は別物という感じのようだ。


神を倒しに行くのが主目的じゃなければ楽しく観光とかも出来たかもな。


それにしても、その異世界にあった服装を天照様が用意してくれるらしい。


ぶっちゃけそれが一番楽しみ。

当然だけど俺が着たいんじゃなくて和服を着ているソフィアを見るのが楽しみって事ね?


「問題は俺が異世界に行っている間に俺が出張らなきゃ行けないような事が起きなきゃ良いけど…って話ですね」


考えすぎだろと思わなくも無いけど。

なんか嫌な予感がするんだよね。


まっリーリンさんがいればどうとでもなるだろうし。最悪の事態にはならないか。



(神滅者の力を使えばそこまで苦労せずに倒せるレベルの神なので、それこそ観光気分でも問題ないかと)


それフラグじゃないですか?って突っ込みたくなるけど。地球の言うことだから事実なんだろう。


だからといって油断するわけじゃ無いけど。

ちょっと心に余裕ができた。


(それと今回は異世界と地球を行き来出来るように同行者もつけるので、その点もご安心下さい)


前回と違って準備して、こちらから異世界に行くわけだからそういったサポートもしっかり受けることができるわけか。


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読んでいただきありがとうございます。

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