第407話

「ラー・ホルアクティの加護の効果は3つ。

先ずは純粋な身体能力上昇、これは加護を確認する為にステータスを確認した時にBPが上昇してただろうし説明しなくても把握していたと思う」


純粋だけど有難い効果だな。


「軽く言っているけど。多分これ一つでもチートだろって思うぐらい身体能力が上昇しているはずにゃ」


そうなの?とクラリスさんの方を見てみる。


「BPが4000まで上昇していました」


クラリスさんの元々のBPはだいたい300ぐらいだったはず……

最近聞いてなかったから多少上昇していたとしても4桁は確実にいっていなかったはず。


そう考えるとかなり上昇しているな。


しかも特にデメリット無しだし。三つあるうちの能力の1つって考えると破格だよね。


「まぁ、2柱の加護を1つにした加護だからなこれぐらいは当然だ。それで2つ目の能力は目からビームを出せるようになる」


真の英雄は眼で殺す?

それはまた別の神様の話だな。


「取り敢えず一回使って見せて貰っても?」


「ラーの光線なんて神殿内で使うなんて許さないにゃ!」


威力気になるよねと思って発言したら。

バステト神に全力で止められてしまった。


「落ち着けバステトよ。私が使う光線と同じ威力な訳ないだろう?威力は人が使えるレベルまで下げられている」


そう言って、ラー神がバステト神を納得させて実際に威力を確認出来ることになった。

的は俺が作った炎の結晶だ。


「行きます!」


クラリスさんがそう言った瞬間左目が一瞬光った。

次の瞬間炎の結晶の的を巻き込むように爆発が起きた。


「光線なんだから当然、光の速度だよね……いや、実際の光速に比べたら遅くはなっているか」


普通の人は見てから避けるのは無理だろうな。

先読みで回避して何とか良けれるかも?って感じかな。

と言っても左目が一瞬光るだけだし事前に察知なんてほぼ不可能じゃないか?


俺は目で追うことが出来たけど。

目で追えると言っても何とかって感じだし、避けれるかは微妙だな。


本当に光速だった場合、俺も目で追える速度じゃないと思うし。だからこそ光速よりは大分遅い。

だから何?って速度だけどね。

十分すぎるぐらい早いし。


着弾したら爆発するタイプの光線で威力もそこそこ。

絶炎を結晶化させた訳じゃないとはいえ、的の代わりの炎の結晶に少しだけヒビが入っていたからな。


流石神の加護によって使えるようになる能力だ。


正直、もう十分だろって思うんだけど。

もう1つ能力が有るんだよね。


「気を取り直して、最後の能力は……私ではなくホルスが説明するべきだろう」


「それもそうだな。私まで話に入るとややこしくなると思って黙っていたが。この能力は私の能力だからな」


1つ目が2柱両方が関係する能力

2つ目がラー神が関係する能力

3つ目がホルス神が関係する能力って感じかな。


身体能力上昇は2柱とも出来そうだし。

に、2柱とも関わっているからこそあれだけ一気に身体能力が上昇したんじゃない?


「光線ほど派手な能力では無いので、そこまで期待しないで欲しいが……一言で言うと空中歩行が出来るようになる」


空中で2段ジャンプどころか月〇が使えるようになったってこと?


空中歩行ができるって光線に負けないとんでも能力だと思いますよ。


「空を歩くとイメージすれば歩けるはずだ」


そうホルス神に言われたクラリスさんは大きく一回深呼吸してからジャンプした。


ジャンプしたクラリスさんは地面に着地することなく空中で停止している。


そして地面と変わらない雰囲気で歩き出した。


「スゲェ。ホントに空中を歩いてる」


「映司様も普通に飛べますよね?」


「いや、そうだけどさ。飛ぶと空中歩行はなんか違うじゃん」


飛ぶより空中歩行の方がロマンがある。俺はそう考えてる。


クラリスさんがゆっくり地面に戻ってきた。


「これでラー・ホルアクティの加護の説明は終わりだ。どうだすごいだろう!」


スカラベ姿だけど凄いドヤ顔しているのが分かる。


凄いと言うか詰め込みすぎだろ!って感じだけど。

味方であるクラリスさんが使うんだから問題ない。


「やりすぎにゃ……」


しかし、バステト神は躊躇無く、ここにいるラー神とホルス神以外全員が思っていたことを言った。


「むっ。だが正直、コレでもまだ褒美として足りないレベルの偉業であろう!神の復活は」


「そうだな私もそう思う。だからこそ力を合わせて加護を与えた訳だからな」



「確かに神の復活は偉業にゃ。ただの人が成したことにゃら」


ラー神とホルス神が俺を見て、あっ!!って顔をする。


スカラベと隼だけど確実にあっ!!って顔をしている。


「超越者でも神よりの存在にまでなっている映司にゃなら、少し大変かな?ぐらいのことにゃ」


「まぁまぁバステト神様。実は本日前回頂いた物のお礼の品も持ってきているんですよ。ちょっと待っててくださいね」


このままラー神とホルス神がバステト神に言い含められてラー・ホルアクティの加護がダウングレードしたら大問題なので、お土産で話の内容の変更を狙う。

ラー神とホルス神も協力的なのでかなり強引ではあるが話題を変更することが出来た。



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読んでいただきありがとうございます。

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