第405話

バステト神へのプレゼントを集めている間にあっという間に1週間がすぎて、現在はEG国に向かうプライベートジェットの中だ。


到着までかなりの時間がかかるので、のんびり時間をつぶす。


ーーー二十数時間後ーーー


今回は本当に何事も無くEG国の首都に有る空港に到着した。


「それで、映司様。今後の行動予定は?」


最初は俺とソフィア2人で来る予定だったけど。クラリスさんがいてくれた方が絶対に助かると言うか。諸々の手続きとか俺とソフィアじゃ手間取りそうだし。

と言うわけでクラリスさんも同行している。


何故か楓さんがクラリスさんを同行させた方が良いってコッソリ伝えて来たからってのもあるけど……いったいどんな理由があって同行させた方が良い何て伝えて来たんだろう。

それに俺一人にコッソリと。


まぁ、そのうち理由は分かるだろう。


「EG国に来れば向こうから接触してくるかなと思ってなんも考えてない」


「えぇ〜。いやまぁ、確かに向こうから接触して来るかも知れないけど。事前に連絡しておくとか出来なかったの?」


流石に考え無しってのはまずかったか……

そう言えば、バステトの神官シェラから電話番号が書いてある紙を貰っていたのを思い出す。


マジックバッグからその紙を取り出して、書いてある電話番号に電話をかける。


「久しぶりにゃ。出来るならEG国に着く前に電話をかけて欲しかったにゃ」


「やっぱり俺がEG国に到着している事は把握しているだね」


「SNSで拡散されてるから知らない人の方が少ないと思うにゃ。今、迎えに行っている途中だから空港内の施設で少し時間をつぶして欲しいにゃ」


それはそうか。目立つよな俺たちは。

シェラが迎えに来てくれてるみたいなので言われた通り空港内の施設を利用して時間をつぶしているとシェラから空港に到着したと連絡が入ったのでクラリスさんの先導でシェラに指定された場所に向かった。

クラリスさんだって初めての場所のはずなのに、一切迷うことなく目的の場所まで先導してくれた。


ほんと頼りになる。


「まずは人がいっぱいいるところから離れるにゃ。このままだと大富豪の部下とかが群がって来るにゃ」


空港にいる間、話しかけて来る事はないんだけど。一定の距離を保って追いかけてくる。連中はいたけど。

こっちに話をかけるタイミングを伺ってた訳か。


話しかけれるとどれだけ時間をとられるか検討もつかないので、シェラの乗っていた車に乗って急いで空港を後にした。


「なんと言うか何も無い砂砂漠だけど?」


シェラの運転する車に揺られる事数時間。

特に観光地なども見当たらない砂砂漠に到着した。


俺ら以外の人が一切見当たらない。


「今から砂砂漠を歩くけど。私から離れないように注意するにゃ。決まった道順を進まなきゃバステト神の神殿にたどり着けないにゃ」



決まった道順を進まないと入る事が出来ない神殿か……

すっごいゲームっぽい。


地面は砂で歩きにくいし。結構いったり来たりグニャグニャ歩き回ったし、結構大変だった。


「それでここがバステト神の神殿か……」



さっきまで歩いていた時は多少高低差はあったけど砂以外なんにもない砂砂漠だったはずなんだけど。

目の前に突然砂岩の山が現れた、砂岩の山には柱や像が彫られていて。

砂岩の山を削って作られた神殿のようだ。

神殿の中に入るにはやたら数の多い階段を登っていく必要が有るみたいだけど。

それはそうと、階段を登りきったスペースに

顔から首までが黒猫で首からしたが人間の女性と言う姿をしている存在が立っている。


まぁ、考えるまでもなくバステト神だよね。


飛んで階段をスルーすることも出来るけど。


何となくそれは日本の神社で鳥居を通過せずに境内に向かうようなものな感じがして嫌だったので、しっかりと階段を自分の足で一段一段登って行った。


「なんだろうドラゴニアンになってから階段を登っただけでここまで疲れるとは思ってなかった」


ヘロヘロになりながら何とか階段を登りきる。

バステト神も目の前にるけど。そんなのお構い無しに、階段を登りきった先にあったスペースに仰向けに倒れる。


「と言うかなんでみんなは普通に元気そうなの?」


みんなも同じように階段を登って来たはずなのに、俺以外のメンバーは汗ひとつかいてない。


「そりゃ、女性が汗だくになるなんて可愛そうにゃ。さっきの階段は男女混合グループで登ると、女性が登った時に蓄積される疲れは全部男性が肩代わりするように細工してあるにゃ。後、男は階段を登っている間は20倍疲れるようになってるにゃ」


何その仕掛け。男が神殿に入って来れないような仕掛けじゃん。


「なんと言うか倒れたままの状態で申し訳ないんですが。あなたがバステト神で間違いないでしょうか」


「その通りにゃ。先ずは約束通りここまで来てくれたこと感謝するにゃ。それで早速なんの為に呼んだのか事情を説明させてもらっていいかにゃ?」


「ほんとに申し訳ないのですが。少し休憩してからでいいですかね?」



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読んでいただきありがとうございます。





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