第367話
現状、邪神は復活した後自分に対抗出来る存在が現れないように活動している段階と思って良いだろう。
復活自体はその気になれば今すぐにでも可能なんじゃないかな?
自分が復活するために必要な物じゃなくて自分にダメージを与えられる存在を探している訳だし。
創造神の1部に関しては取り込むことで自身の強化に繋げるみたいな芸当も可能かも知れないけど。
創造神の一部や折れた神剣、神剣の欠片を素材の一部に使い新たに作られた武器。
さっさと復活して邪神自身が処理してしまえば一瞬で形がつきそうなものだけど。
一度敗北して敵がいくら弱くても慢心はいけないと学んで、邪神からしたらいくらでも換えがきく魔物たちで排除を試みているのだろう。俺の予想に過ぎないけど。
つってもな〜強大な力を持った。慢心しないラスボスとか俺だったら絶対に戦いたくないぞ。
逃げるには既に手遅れな段階だけどな。
かと言って逃げる手段も持ち合わせてなかったし。
となるとコッチも今できる事を全てして最高の状態で邪神との戦闘に挑むべきだよな。
危険だし。失敗すると俺だけじゃなくてソフィアも一緒に死ぬ事になるけど……
目の前の創造神には悪いが。邪神は敗北から多くのことを学びかなり対策していると思う。
邪神に大ダメージを与える事が出来る神剣の対策もしていると思うんだよ。
しかも俺たちが直ぐに用意できるのは、大昔の戦いで使われた神剣より性能の落ちている。
多分だけど。復活した邪神にはダメージを与えられないんじゃ無いかな。
なら、魔物を使って回収させる必要無かったんじゃないの?と言う話になるけど。
大丈夫だとしても使われないに越したことは無いと言うことだろう。
あえて使わせてノーダメージの姿を見せて敵の戦意をへし折るみたいな行動をとるのが、ゲーム好きな日本人の邪神のイメージかも知れないけど。
舐めプをして敗北する可能性を1%でも排除するリアリスト邪神がいてもおかしくないだろう。
一度敗北しているなら尚更。
こちらとしては舐めプしまくってる邪神の方が有難いんだけどね。
常に最悪のケースを想定しておこうってやつだ。
そして、この世界の邪神が敗北から多くを学んだ。俺の考えるリアリスト邪神だった場合。
今の俺じゃ100%負ける。多分、死んだってのを認識できずに殺されるんじゃ無いかな。
ソフィア共々。
だから今のうちにかなり危険な方法だけど。俺を強化しておく必要がある。
漫画やアニメなら戦闘が始まって負けそうな時に主人公が覚醒する感じだろうけど。
一度、邪神との戦闘が始まればそんな余裕はない。
「と言う訳なんだけど。ソフィア俺に命を預けてくれる?」
「どう言う訳なのか全く分からないけど。私の命は既に映司に預けてるわよ。で、私に何をして欲しいの?」
「嫉妬を使って大気に含まれる魔力を吸収して、その魔力を俺に流し込んで欲しい」
俺がやろうと考えている事は今の俺基準でも途方も無い量の魔力が必要になる。
ソフィアには嫉妬を使って、その魔力の確保役をして欲しい。
「やった事無いし。そもそも生き物から生命力を奪って私の魔力として使えるようにするが嫉妬の能力だと思ってたけど。映司が言うならそう言う事もできるって事でしょう。しっかりと役割を全うしてみせるわ」
サタンを倒して憤怒の王を獲得した時に他の大罪系のスキルの知識に付いても流れ込んで来たので。ソフィアが今より嫉妬を使いこなすことが出来ればそう言った事も出来ると知っている。
実際には生命力をそのまま使い傷の回復やアンチエイジングをしたり大量の生命力を使えば文字通り若返る事も可能。
肌年齢とかではなく実際に年齢を若返らせる事ができる。
一年、年齢を若返らせるのに人間で換算すると100万人ぐらいの生命力を全て吸収しないといけないみたいだから、本当の意味での若返り能力はあまり役に立たないかも知れない。
と言っても生命力は魔物からも奪うことは出来るので、全く使う事が出来ないって訳じゃない。
何だったら魔力を吸収して生命力に変換することだって出来る。
因みに若返り含め自分だけでなく他人に使う事もできる。
今のソフィアは生き物から生命力を奪い魔力に変換して自分の魔力として使う事しか出来ないけど。
嫉妬には、そう言う能力もあると伝えれば。
大気中から魔力を吸収して他人に魔力を供給する事ぐらいなら直ぐに出来るようになるだろう。
「ところで、私に魔力を集めさせて。映司は何をするつもりなの?雰囲気からして危ないことしようとしてるんでしょ?」
確かに何をするつもりなのか話してなかったな。
「いやまぁ。このままだと邪神と戦うには不安が残るから俺の力で強制的に種族進化して強くなろうかなって」
今までは、地球が俺たちの事を種族進化させてくれてた訳だけど。ソフィアの力を借りる事が出来れば、自分自身の力で種族進化する事も可能なはずだ。
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