第353話
「ただいま〜ってマジックバッグにプラモデル仕舞ってたの?」
宿に帰ってくるとソフィアがプラモデルを組み立てていた。
今回はパチ組みで組み立てているようだ。
流石に本格的な機材はマジックバッグに仕舞って無かったか。
あったとしても電動の機材もあるからこの世界じゃ使えないからな。
いやまぁ、魔石から電気を発電する小型魔導具を俺が持っているから使えない訳じゃ無いけど……
壁が薄いし防音素材とかでも無いから。コンプレッサーとか騒音被害が凄そうなのでそのままパチ組みで組み立てて貰おう。
パチ組みにだって悪い訳じゃないと俺は思うし。
当然、色んな道具を使って時間をかけて丁寧に組み立てたプラモデルのクオリティは凄いと思うけどね。
ソフィアが水槽のレイアウトとして色んな道具を使って時間をかけて作ったプラモデルとかクオリティ高すぎて、水槽に沈めるの勿体なくない?って思っちゃうぐらいだし。
まぁ、作る人の好きに組み立てれば良いって話だな。
「軽いからマジックバッグに仕舞ってもあんまり気にならないし。それに、既に手狭な映司の部屋にプラモデルを積み上げる訳にはいかなかったから」
確かに俺の部屋にはプラモデルを箱の状態で積み上げるのは無理だな。
ディメンションルームなら……
いや 、前々から考えてた新しく家を建てるって話を本格的に動き始めた方が良さそう。
ディメンションルームだって狭い訳じゃ無いけど。ソフィアが本気でガンプラを積み上げ始めたら一瞬で部屋が埋まりそう。
だから専用の部屋を用意した方が良さそうだ。
「まぁ、暇つぶしの手段が少ない異世界にプラモデルを持って来れたのはラッキーだったってことで。俺は今から図書館に行こうと思ったんだけど、ソフィアも一緒に来る?」
俺に関しては漫画とかをマジックバッグに収納してないので、暇つぶしする娯楽品を何一つ持ってこれて無いんだよな。
あぁ〜でも、持ち歩いているスマホに入っている電子書籍があるな。
電気で充電しなきゃいけないけど小型の魔石発電機があるから何とかなるし。
そう言えば。小型の魔石発電機より遥かに発電量が高い魔石発電炉の開発はどうなってるんだろう。
あっちは現物じゃなくて設計図が手に入ったから人間の手で部品を作り出して組み立てる必要がある。
さすがに設計図に乗っている技術を一つ一つ検証しているところだろうけど。何時になったら発電施設として稼働できるようになるのかなぁ?
「何考え事してるの?片付け終わったから一緒に図書館に行きましょう?」
俺が考え事をしている間にプラモデルを片付けて出かける準備を終わらせたらしい。
2人で道中の屋台で軽くご飯を食べてから図書館に向かった。
入館料を払い図書館に入る。まずは昔話の類が集められている場所に向かう。
「封印された邪神に、封印に力を使い果たし眠りについた神。その後、眠りについた神に代わり世界を維持する神か……」
何冊かの本を読んでいると。邪神と呼ばれる神と魔物化した人間、魔人VS創造神&全人類と言う超大規模な大戦を記した本を見つける。
最終的には邪神の体を細かく切り裂いてダンジョンの核として利用する事で邪神を封印。
邪神滅ぼせば良かったのにとか思ったけど。
何をしても完全に滅ぼすことが出来ず復活してしまうので、細かく切り裂く事で力を弱め。
ダンジョンの核として常時力を使わせてダンジョンの核としてしか活動出来ない状態にする事で封印したと言う事らしい。
それにしても魔人がこの街を襲撃する理由はこれか。核として使われている邪神の1部を取り返す。
魔人達からしたら邪神が自分たちが信仰する神なんだから。
そしておそらく眠りについたと言われている創造神が俺達の目標の神で、その後現れた創造神の代わりに世界を維持する神ってのがこの間倒した神(偽)だろう。
ほんとに世界の維持なんてしてたんだろうか?
上司がいなくなってやりたい放題やってただけじゃないの?
ほんとに世界が滅茶苦茶にならないように力を使って維持をしていたんなら、俺が神(偽)を倒した後に色々天変地異が起こったりし始めるはずだし。
後、楓さんが何か言ってくれるだろうし。
神(偽)を倒しちゃった以上、急いで創造神を復活させないと世界が滅亡するとか。
そう言う事を言われなかったという事は問題ないってことだろう。
「それにしても色々情報が手に入ったな……創造神と邪神の最終戦闘地の場所も書いてあるし。そこに行ったら何か創造神についてのヒントが残っているかも知れない」
それにしても、創造神の復活を目指す以上。
魔人達とはこれから何度も戦闘をする事になりそうだ。
邪神と創造神正反対の神を互いに復活させようとしている訳だし。
まぁ、戦闘になったところで今まで通り敵なら倒すだけだ。
取り敢えず。神や魔人についての情報を多少では有るけど集める事が出来た。
次はこの世界の現代知識が学べる様な本を探す事にするか。
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