第351話
ー冒険者ギルド・ギルドマスター執務室ー
「今回はドラゴンの気まぐれに助けられたか。と言っても魔人が動きだしたとなれば。襲撃がこれで終わりとは思えないし毎回ドラゴンが気まぐれで助けてくれるとは限らない。そもそもドラゴン自体、天災見たいなものだ、ドラゴンが街に被害を出さないとも限らない」
「映司はドラゴンの中ではかなり人間の事を分かっている。ドラゴニュートとして普通に接していれば、街が消えるような事にはならないだろう」
「ドラゴン達と多少なりとも交流のあるドラゴニュートならそう思えるかもしれないが。ここは人間の街だ。ドラゴンと関わった事のある者なんて極々少数だ。それにワイバーンに襲われて直ぐだ。そんなタイミングでドラゴンが現れたなんて住民からしたら恐怖でしかない」
「まぁ、分からなくも無いが。ドラゴンはワイバーンと一緒にされると怒るから。本人の前で絶対に言うなよ?」
「……他にこれだけはやってはいけないと言う行動は有るか?」
「ドラゴンは自分の宝物に手を出されるのが1番キレる。ドラゴン事に宝物の内容は様々だから分かりずらいが……映司に関しては連れている女性。彼女だろうな」
「既に領主のバカ息子がちょっかいをかけたと聞いているが?」
「実際、街が滅びても可笑しくない状態だったぞ?彼女に手を出すなら神だろうと許さないと言うスタンスだったし。暴れ回らずにこの街から消えてくれて本当にラッキーだった」
「……その言い方。ドラゴンだと最初から分かっていたのか?」
「当然。我らドラゴニュートからしたらドラゴンは憧れであり目標。姿を変えていようと見れば分かる。……まぁ、看破できない奴らもいたが」
「なら、なぜ事前に━━━━━」
ーーー 宿屋・一室 ーーー
「みたいな会話をギルドマスターと姫様と呼ばれてたドラゴニュートがしていたようよ?」
俺がドラゴンと実際に姿を見せて暴露して街の人達はどんな反応をしているかなと調べる為にウィーに情報収集をお願いして。
報告をソフィアを仲介して、して貰っているところだ。
まぁ、冒険者ギルド以外の場所も基本どう扱えば良いのか分からないって感じだったな。
この混乱に乗じてどうにか俺を従わせる事が出来ないか考えていたり。
自分の息子がドラゴンの連れにチョッカイをかけていたことを知ってどうすれば良いのか頭を抱えているやつがいたりもするみたいだけど。
俺本人に襲撃を計画している裏組織は無視でいいけど。ソフィアを人質にしようと計画している裏組織はダメだ。
今すぐ殲滅しよう。
後でウィーからそういった組織の連中の詳しい所在を聞かないといけないな。
「それを踏まえて、明日以降どう動くの?」
「取り敢えず。姫さんのところに行くかな。ドラゴンとのコミュニケーションに慣れてるみたいだし。この世界のドラゴンに関しても聞いてみたいし」
現状あの人が1番普通に会話する事が出来そうだしね。
魔人について詳しく聞きたかったところだけど。疲れも有るだろうと思って
「あ〜後。ワイバーン討伐の時の報酬を貰いに冒険者ギルドにも行こうかな」
街を襲ってきたワイバーンの群れの討伐戦の報酬をまだ貰って無いからな。
冒険者ギルドにその話をしたら報酬くれないかな?と思った。貰えればお金にかなり余裕が出るし。
「ドラゴニュートの国に移動するってのも手だと思うけど?この世界のドラゴンと交流が有るんでしょ?」
「確かにドラゴニュートの国は拠点にするのにいいかも知れないけど。何やらこの街、魔人に襲撃をされる理由が有るみたいじゃん。ちょっと気になるなと思って」
もしかしたら、この街には神の力を復活させる道具が保管されているとか有りそうじゃない?
魔人達はそれを手に入れて自分達のパワーアップに使おうとしているとか有りそうじゃない?
「確かにそこら辺の情報も収集しておく必要はあるかもね。魔人と言う存在が世界の滅亡とかを目論んでいた場合、地球への帰還法がない私達にも関係ある話な訳だし」
世界が滅んじゃ俺達も死んじゃうしな。
そんな事になる前に対処出来るならしないといけない。
そう言う組織って案外神について詳しかったりするしこの街に襲撃を仕掛けて来た魔人をひっ捕らえて、お話してみるのもありかもな。
そう考えると、全員倒しちゃったのは本当悪手だったな。
「それじゃ。当分はこの街にいるって事ね」
「当初の予定通りダンジョンで魔石集めしながら情報収集って感じだね」
そう言えば映司とソフィアとしては冒険者ランクはウッドランクだから、またランクアップさせないとダンジョンに入れないじゃん。
いやまぁ、近くの森でクエストを2人で20個分クリアするだけだしちょっと手間なだけで難しい事は無いけどさ。
今後の方針に今ついての話が終わり。今から何かするには遅いけど寝るには早い時間。
部屋の中で何か出来る事は無いかな?と考えた結果、装備品でも作るか…と装備品作りをして時間を潰す事にした。
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