第318話
「小島と小島の間が広くなっているぐらいで、フィールドはそこまで変化した感じはしないな」
その分サメに襲われる区間が増えているから、冒険者したらそれだけの変化でも厄介だと思うのかも知れない。
それに1階層のサメと違って足が4本生えていて陸上でも活動できるようだ。
一体のサメと戦っていると、どんどんサメが上陸して来る見たいで急いで倒さないと。
そこまで広くない岩の上で沢山のサメと戦うことになってしまう。
まぁ、魔法等の遠距離攻撃は持っていないようなのでそこまで厄介って感じでもないかも。
何十匹と集まってくる訳でも無いし。
まぁ、俺は空を飛んでいるからあのサメたちと戦闘する事はないけど。
因みに足の生えているサメはフォーレッグシャークJrと言うようだ。
大人のフォーレッグシャークもいるんだろうな。
Jrは全長1mぐらいってことを考えると大人のサイズはもっと大きいんだろうな。
因幡ダンジョンの先に進めば大人のフォーレッグシャークが出てくるかもな。
取り敢えず今は魔兎を倒して毛皮を手に入れるのが先だ。
小島の真上まで移動して着陸。魔兎を探して片っ端から倒していく。
と言ってもハゲうさぎの方が多くて、そんなに沢山いるわけじゃない。
けど、そこまでドロップ率が低くないようで、短時間で数枚の魔兎の毛皮を手に入れる事ができた。
「そう言えば、魔兎の毛皮を手に入れた訳だけど。直ぐに使うのは無理じゃん」
魔兎の毛皮の使い道は抱き枕の外側。
抱き枕の制作を頼んだのはドロテアで、そのドロテアはオークションに参加する為に日本に来ているから今、魔兎の毛皮を渡したところで作業を進めることは出来ない。
今日は暇だったし。今日、魔兎の毛皮をゲットしておかないと、手に入れるのがまた遅くなりそうだったし。
意味が無かった訳じゃ無いけど。
取り敢えず目標は達成したので因幡ダンジョンを出てSCSF本部に転移する。
稲葉ダンジョンで手に入れたサメの背ビレをフカヒレに加工することは出来るのか。
ジャンさんに聞いてみるためだ。
ジャンさんはSCSF本部の食堂で働いているので、本部に来れば会えるはずだ。
今の時間だと夕方からの営業の仕込みをしているだろうから忙しいかもしれないけど。
今聞いておかないと忘れてマジックバッグに塩漬けすることになりそうだし。
申し訳ないけど、今聞きに行かせて貰おう。
隣に経験値ダンジョンが有るので、一般開放もされているSCSF本部の食堂は結構な量の人が利用する。
その分仕込みの量も多いだろうから忙しいと思うけど。
ワイバーンの肉でもお土産に渡せば許して貰えるだろう。
食堂には準備中の看板が立っているけど、無視して食堂に入ってジャンさんを呼んでみる。
「お忙しい時間に申し訳ないです。ちょっと見てもらいたい食材があって持ってきたんですよ」
「いやいや。映司さんが多大な恩が有りますから。何時でも来てください。それに、映司さんが持って来た食材も凄い気になりますし」
俺が持って来る食材はダンジョンで手に入る珍しい物である可能性が高いから、料理人としてとても興味があると言うことだろう。
わざわざ見せに来てるんだから尚更興味があるって所かな。
「こういう食材の扱いはジャンさんが得意かなと思って持ってきたんですよ」
そう言ってサメの背ビレをマジックバッグから取り出した。
「サメの背ビレですか。わざわざお持ち下さったと言うことは魔物がドロップした物と言うことですよね?」
「因幡ダンジョンの1階層に出てくるサメの魔物のドロップ品だから、そこまで貴重品って訳じゃ無いけどね。魔物のドロップ品出ることは間違いないよ。それで、ジャンさんはこれをフカヒレに加工出来たりする?」
「うーん。基本フカヒレとして使える状態で仕入れをしますので。フカヒレとして使える状態に加工できるかと言われると...出来ないことは無いですが」
確かにフカヒレ料理を作ることは出来ても。
サメのヒレをフカヒレに加工できるとは限らないか。
「出来るなら、ジャンさんにお願いします。失敗したところで、手に入れるのが難しい訳では無いから、また手に入れに行けば良いだけですし」
「分かりました。精一杯頑張らせていただきます」
「お願いします。それと、来んな忙しい時間に来たお詫びです。自由に使って下さい」
ワイバーンの肉を食堂に置いていく。
SCSF本部の職員が全員食べれるぐらいの量は有るんじゃないかな。
一人あたり50gぐらいだろうから、ステーキとかじゃなくて野菜炒めとかそんな感じの料理になるだろうけど。
ベアトリーチェさんが今何しているか気になるし家に帰ってフィロから報告を聞いておかないと。
フィロなら花冠越しにベアトリーチェさんが今何をしているか確認できるからな。
ベアトリーチェさんがなにかやらかしたら俺の責任になりそうだし。
もう、やらかしてはいるけど。バレなきゃ問題ない。
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