第298話
「思ったよりお金になったな」
「そりゃ、数が多かったからね。くるみ割り人形だって30ぐらい倒したし。トイウルフは200ちょっと、トイザウルスは100ちょっとだからね。それだけ魔石が有れば10万は軽く超えるでしょ」
くるみ割り人形の魔石の買取価格が1個、250円
トイウルフが1個、300円
トイザウルスが1個、800円
魔石だけで、大体15万円だからな。
ちなみに綿もドロップ一つ分の量で1万5000円と言う買取額だったけど、綿は俺が使うので売っていない。
ダンジョンで手に入れたアイテムも。しっかり申請すれば、売らずに持ち帰る事も可能だ。
物によっては申請してもダメだけど。
許可が出ないもの何て、薬物に加工できるものとかそんなレベルの物なので、そうそうないけどね。
取り分は綿の買取金額を含んで2分割にして分けた。
ブランクカードの金額を少しでも返済するために全部俺の取り分で良いって話も出たけど。
ソフィアが設立する会社から買ったってことにするから、、まだ受け取る事は出来ないって事で等分に分けた。
「それにしても、魔物の数が異様に増えてるって事でSCSFが慌ただしかったのも有るけど。買取時間かかったね」
まぁ、今日が特別忙しくなるのは仕方ない。
「それにしても映司は知ってたわけだよな?スタンピード発生の仕様が変更された事によってダンジョン内に変化が起きる可能性があるって」
「そりゃね。政府の発表だって情報のソースは俺の眷族の雷太ってなってるんだから。雷太とフィロがダンジョンマスターしているダンジョンは急激に変化しないようにお願いしているけど。他はどうなるか分からないから、こうやって実際にダンジョンに入って確認した訳だからね」
今思いついた理由だけど。それっぽい感じの理由じゃない?
実際、札幌ダンジョンは魔物の出現量がかなり増えていたからな。
「それじゃ、魔石の売却も終わったし。家に帰ろう」
先ずは勝彦の家と繋がるワープホールを作り出して、そのワープホールを勝彦とサティが通過したらワープホールを破壊して。
次に自分の家に繋がるワープホールを作り出して自宅に帰宅した。
晩御飯に漬けマグロ丼を食べてE国にあるドロテアのお店に転移した。
「久しぶりドロテア。仕事頼みに来たよ」
「驚くから転移で店に来ないでくれるかしら?」
「まぁまぁ、そう言わず。解体したワイバーンの素材だって持ってるお客さんを門前払いしていいのかな?」
「それを先に言いなさいそれを。そう言えばスタンピードでワイバーンが出てきたダンジョンがあったって話だったわね。それも新藤が殆どワイバーンを倒したんだって」
「そうそう。だからかなりの量のワイバーン素材がストックされてるよ」
本来、勝手に売り買いするのはまずいけど。
まぁ、どうとでもなる。
お土産にワイバーンの革で作ったポンチョみたいなローブでも用意しとくか。
「で、新藤はワイバーンの素材で私に何か作らせる為に今日は来たって事であってる?」
「いや、ワイバーンの革で作ったポンチョを作って貰おうかなとは今思ったけど。本来の目的はこの綿で抱き枕作って貰うかなと思って」
そう言って札幌ダンジョンで手に入れた綿をマジックバッグから机の上に出す。
「抱き枕ぁ?って思ったけど。この綿、魔物のドロップ品ね?」
ドロテアが綿を見ただけで魔物のドロップ品と見破った。
「その通り。触り心地良いから抱き枕に良いかなって思って」
「人形使いが聞いたら発狂しそうね。この綿、彼女が操るヌイグルミの素材に凄く良さそうだもの」
「人形使い?ヌイグルミとか人形とか操って戦う人がいるって事?」
「私と同じ数百年生きる魔女で、新藤の想像通り人形を操って戦ったり。人形に自分の魂を取り付かせて人形を操縦したりできるわよ」
A国で遭遇した遠距離から魔力を使って砂鉄ゴーレムを操作する感じかと思ってたら、自分の魂を乗り移らさせて人形を動かすこともできるのか。
「そんな事が出来る人もいるんだな」
「そう言えば、その人形使いが竜牙兵を欲しがってたわね」
「なんで竜牙兵を?って思ったけど。竜牙兵も人形扱い出来るって事か」
「既に魂が宿っちゃっている竜牙兵は無理だけど。そうじゃなければ操れるでしょうね彼女なら」
「流石に竜牙兵を売るのは色々問題になってくるかな。兵器だから」
いくらE国にでも、兵器をホイホイ売る事は出来ない。
「でしょうね。彼女も運が良ければ程度にしか考えて無いでしょうから。気にしなくて大丈夫よ」
「もし機会が有ればって事ね」
「そういう事。それで抱き枕の中身はこの綿で良いとして、側はどうするの」
一瞬なんの事?って思ったけど。確かに中に詰める綿があったとしても、その綿を詰める側を作る布か毛皮か革かなんかが必要だよな。
普通に流通している布とかでもいいけど。
それだとこの綿を使うのが勿体ないよな。
「直ぐに良いものを手に入れて来るから。取り敢えず抱き枕は保留で先にワイバーンの皮でポンチョ作って。と言っても皮なめしからしなきゃダメだけど」
「わかったわ。それじゃワイバーンの皮を出してちょうだい」
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