第297話
「さっきまでの階層と比べると積み木がだんだん細かくなって建築物とか障害物のクオリティーが上がっているな」
三階層は積み木は1つ1つが少し小さくなってパーツの種類も増えていた。
だからか積み木で作られた作品のクオリティーが今までの階層より上がっている。
使っている積み木の対象年齢が少し高くなった感じとでも言えば伝わるかな?
後は若干町間が出てきた気がする。
さっきまでの階層は、ただ無造作に積み木で作った建物や障害物が設置されていた感じだけど。この階層は町っぽい感じになるように考えて配置されている感じがする。
「このまま先に進んでいったら、積み木以外のもので作られた建物がある階層とかも有りそうだな」
「現状、調べて出てくる情報だと、建物とかは積み木で再現されてるけど。針葉樹の模型で森が作られてたりしたし。可能性はあると思うよ」
非現実感が強くてこのダンジョン歩き回っているだけでも以外に飽きないんだよな。
気分転換にたまに来るのにいいダンジョンだよね。
何時までもただ突っ立って景色を眺めている訳にも行かないので、積み木で作られた建物に向かって移動を開始した。
「おー。本当に恐竜のヌイグルミだ」
多少警戒しながら積み木で出来た町を歩いていると、建物の角からデフォルメされた恐竜のヌイグルミが飛び出して来た。
奴らの名前はトイザウルス。
トイザウルス(トリケラトプス)とかトイザウルス(ティラノサウルス)等など、種類は沢山あって。
見た目が肉食恐竜と草食恐竜だから仲が悪いと言うことは無く。
仲良く冒険者に襲いかかってくる。
まぁ、ヌイグルミだからね。
元になった恐竜によって使えるスキルが若干違うので、ただ見た目が違うだけという訳でもない。
BPは大体400前後って感じかな。
事前に仕入れた情報だと、基本トイザウルスは一体で行動していて、偶に2体で行動しているって感じで、2体で行動しているトイザウルス達は相手をせず気づかれる前にその場を離れる事がオススメされていた。
前の階層に出現したトイウルフに比べてBPが結構上がっているからな。
トイウルフの数が少ない群れを狙って戦っている冒険者達だとかなり苦戦するだろう。
トイウルフが10頭以上の群れを倒せるなら、慎重に戦えば多少苦戦する程度で勝てるんじゃないかな。
どちらもトイザウルス1体を相手にした場合の話だけど。
そんなトイザウルスが当然のように3体一緒に襲いかかってきた。
それにトイザウルス(プテラノドン)も一体混じっていて空からの攻撃にも注意しないと行けない。
「前の階層に比べると難易度が一気に上がったって感じだな。トイウルフでヒィヒィ言ってる冒険者だとトイザウルス3体と戦う何て自殺行為だろうし」
武器や防具、装備品によっては何とかなるかも知れないけど。そんな簡単に手に入る分けないし。
攻略法がリスクを承知で人数でごり押すって感じになりそうだな。
「まぁ、俺たちには関係ない話だけどな」
俺たちがトイザウルス相手に苦戦するなんてどう頑張っても無理だからな。
熱線でトイザウルス3体を瞬殺する。
「映司が相手じゃトイウルフもトイザウルスも変わらないよな」
「当然。そもそも俺がどれだけ無防備に寝ててもトイザウルス程度じゃかすり傷1つつかないし」
トイザウルスのドロップした魔石を拾って先に進む。
途中、積み木で作られた建物を破壊しながら地球儀の球体部分が転がって来たり、積み木の建物がなんの前触れもなく崩れたり等、罠に引っかかりながら3階層をフラフラと探索した。
トイザウルスの魔石以外のドロップはトイウルフと同じ綿だけど。
トイウルフよりもドロップ率が上がっている。
抱き枕を作る為に綿が欲しかった俺からしたら有難い。
確率が100分の1から50分の1程度になった感じなので、余るぐらいの綿をゲット出来た訳じゃ無いけど、抱き枕を1つ作るぐらいの量は集まったかな。
問題はそれの制作を誰に頼むかなんだけど。
……そうだ!ドロテアに頼もう。
魔女に抱き枕作らせるとか何考えているの?って言われそうだけど。
俺の脱皮した皮を使ってローブを作れるぐらいだから裁縫の腕も最低限保証されてるし。
魔物素材も扱い慣れてるだろうからね。
報酬をしっかり渡せば何だかんだ言って作ってくれるだろう。
材料も確保出来たし作ってくれる人の目処もついた。
時間も以外に経ってるしそろそろダンジョンを出るか。
「いい時間だし、そろそろダンジョンから出ようか。夜ご飯家で食べたいし」
「もうそんな時間?今日帰りを気にしなくていいから油断してた。それなら早く帰ろう」
帰りは転移で一瞬だからな。と言っても家に直帰じゃなくて、先ずはダンジョンの一階層目に転移して正規の方法でダンジョンから出てSCSFの札幌支部で魔石を売却して、それが終わったらようやく家に転移する予定だから、以外に時間がかかるかも知れない。
魔石の買取にどれだけ時間が掛かるかにかかっている感じだな。
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読んでいただき有難うございます。
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